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□真田十勇士〜真田幸村と上月佐助〜3
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「いやいや、気にするな。小助、七郎。それより紹介しておこう。こちらは上月佐助だ」


「どうも初めまして。とりあえず忍者研修って感じで来たんですが、よろしく〜。っていうか、七郎さんて六郎さんとそっくりだね」


「七郎は、私の双子の弟です。本当は同じ名前・・・・・・六郎というのですが、それだと不便なので七郎と呼んでいるのです」


 と、六郎さんは形のいい唇でそう仰った。なるほどなるほど、そういうことね。なーんか、名字が違うのもワケアリそうだけど、それは訊かないほうがいいよね。
 まあとにかく、そのお二方は、俺に初めましてって挨拶に続けて、『穴山小助』『望月六郎(七郎)』と、自己紹介してくれたわけだ。七郎さんは、六郎さんと違って服の色も分け目と同じように違うのな。まあ、双子だしね。そうでないと見分けつかないし。
 とりあえず自己紹介が終わった俺たちは、「さあ行くぞ」って言う旦那の後に着いていって、だだっ広い部屋に通された。
 ……すっげ。俺様、畳が何十枚も敷き詰められた部屋は任務で見たことあるけど、明るい中で見る座敷って初めて。いやこれは圧巻だわ。
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