寝室【教授との夢】
□Shopping
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『セブルス早く〜!』
「慌てなくても店は逃げないだろう」
『でも、セブルスと来れるのを楽しみにしてたから嬉しくて!』
我輩の先を走っては振り返り…を繰り返すヒナを見てスネイプは優しく微笑んだ。
★ Shopping ★
ヒナがマグルの街に行ってみたいと言うので、今日はこうして一緒に外に出た。
正直、マグルの街に出るのは面倒だ。
いちいちグリンゴッツ銀行で両替しなくてはならないし、
マグルの服に着替えねばならないからだ。
スネイプはいつものローブや丈の長い上着ではなく、
今日は白い無地のシャツに黒いパンツを履いた。
髪にも櫛を通さなくてはならなかった。
が、今日は初めてヒナとマグルの街に出かけるということで、面倒だというよりも嬉しいという気持ちの方が強かった。
出かける準備が出来た頃、ヒナが部屋に迎えに来た。
Tシャツにミニスカート、ショルダーバッグを肩から斜めに提げ、派手なスニーカーを履いている。
健康的でとても可愛らしい。
『セブルス、私服姿も大人の男性って感じで素敵ですね!』
とヒナに褒められ少し照れたが、純粋に嬉しかった。
我輩の目の前で、ちょこちょこと少しも落ち着かないヒナは
ロンドンの街は珍しいのか、店の前を通る度に
『これはなあに?美味しそう!』
『可愛い!ここは雑貨のお店かぁ』
と、目移りしながら店のガラスに張り付き、本当に嬉しそうにしている。
ヒナは日本からホグワーツに来た。日本に帰るのは遠いから…と長期休暇にはいつも学校に残る。
たまに出来る外出と言えばダイアゴン横丁とホグズミードくらいなものだ。
きっと楽しくて仕方が無いのだろう。
「まだ何も買ってないのに…。ウィンドウショッピングだけでもあんなに楽しめるものなのか…」
ヒナを見ているだけでスネイプは幸せな気持ちになった。