寝室【教授との夢】
□Sinful hand
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情けない…
年甲斐も無く恋をして…
年甲斐も無く……躰を熱らせる…
穢れた手で自らを慰める…
この手で貴女に触れることは許されないであろう…
★ Sinful hand ★
暗い地下教室の奥、小さな部屋でスネイプは一人鍋に向かっていた。
難しい調合で本と鍋を交互に睨みながら格闘する。
やがてそれは終わり、煮詰めに煮詰めた物を小瓶に慎重に移すと薬品棚に置き溜息を付く。
緊張感が一気に吹き飛び、開放感で一杯になる。
この流れにスネイプはある意味快感を感じていた。
まるで愛しい人を想う時の様に心地よく、同時に熱い物が込上げてくる様な…。
「っ……はぁ…」
苦しげに吐息を漏らす。
机の引き出しの更に奥にある隠し引き出しを開ける。
そこには一枚の写真が入っている。
写っているのはグリフィンドール生で日本人のヒナ・アメミヤ。
写真の中のヒナは後ろを向いていて、呼ばれたように振り返り満面の笑みを浮かべる。
自分の物とは違う、サラサラと踊る黒い髪に黒い瞳。色の白い肌に大きな目。
花が咲いたような笑顔は見る物を誰でも幸せな気分にする。
ヒナは美人では無いが、愛嬌のある笑顔と人懐こさで女生徒、男子生徒だけでなく先生達からも好かれた。
グリフィンドール生だが、スリザリン生にも人気はあった。
どうやらマルフォイも気にはなっているようだが、
常に仲良しのポッター、ウィーズリー、グレンジャーと共に居るので近寄れないのだろう。
薬学の成績は良いとは言い切れないが、授業態度は真面目で他人と協力出来、宿題もきちんとこなして来る。
レポートも読み易く、日本人特有の几帳面さが字に出ている。
(ポッターやウィーズリーのミミズののたくった様なモノとは大違いだ…)
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