寝室【教授との夢】

□Nursing
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『う…ん…せん…せ?』

「ヒナ…辛いだろうが起き上がってこれを飲んでくれ」

『はい…』


眠っていたヒナの上体をベッドからゆっくり起こし、頭を支え薬を飲ませる。

ヒナのはぁはぁと荒い息が苦しそうで胸が痛んだ。





★ Nursing ★





昨日の夜中、ふとしたことで中庭の噴水で二人はずぶ濡れになる羽目になったのだが

それでヒナはしっかりと風邪を引いて高熱を出してしまった。

夏と言えど夜中に水を浴びるのはさすがに冷えた。

我輩がもっと気遣ってあげれば良かったと後悔した。

医務室のマダム・ポンフリーに預けようかとも思ったのだが


『スネイプ先生…傍に居て?』


なんて言われたら離れるわけにはいかんだろう…。

誰にも見つからないように我輩の部屋へ運び込み

こうやってヒナの介抱をしている。




『ケホッ…う…苦い…です』

「良薬口に苦しですぞ?これを飲めば明日には良くなる」

ヒナはゴブレットの薬を全部飲み切ってヨロヨロとベッドに横になる。

顔に掛かった綺麗な黒髪を指で優しく退けて額に口付ける。ヒナの額は熱で汗ばんでいる。

我輩を見ているのだろうが、焦点が虚ろで潤んだ目からは涙が一筋流れる。


『スネイプ先生ごめんなさい…私が先生に水を掛けなかったら…』

「いや、我輩も悪ふざけし過ぎた様だ…悪かった」


指で涙を拭う。


『先生が反応してくれるなんて思って無かったので嬉しくて///』

「…以前から気になっていた生徒に思わぬ形で声を掛けられたのだ…我輩も嬉しかった///」






昨日の夜中……ヒナは我輩が見回りの時、噴水前を通る事を知っていて悪戯を仕掛けてきたのだ。

暗闇から水が飛んで来た事に驚いたが、次の瞬間ヒナが笑いながら飛び出して来たのには更に驚かされた。

夜中出歩いている生徒を叱るという教師の役目を忘れ我輩は一人の男として喜びを感じずには居られなかった。

我輩はヒナを前から想っていたから……。

ヒナは我輩を好きだと告白し、我輩もヒナに気持ちを伝えた。

後はふざけて水を浴びまくった…というところだ。





「まあ…結構楽しかったぞ?」

『ふふ…スネイプ先生…大好き…///』

「我輩も…ヒナが好きだ///」




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