客間【アランさん他…の夢】

□Special extra
1ページ/10ページ

今日から数日、「ハリー・ポッター死の秘宝」の撮影に日本人の男女のペアが特別にエキストラとして来る事になっていた。

キャンペーンで当選したラッキーな人らしいが、台詞は無く、「ただ参加」という事らしい。

原作者の意向である【基本イギリス人のみのキャスト】を壊さない為、そういう扱いなのだろう。

とは言え遠い日本からやって来る二人を、キャストのみならずスタッフも皆楽しみにしていた。





★ Special extra ★






『日本から二人も来るのね!日本の話を沢山聞きたいわ』


ハーマイオニー役のエマは目を輝かせ、

ドラコ役のトムは


『凄いサプライズだね♪僕は日本に行った事があるよ!とても素敵な国なんだ』


と周りのキャストやスタッフに日本に行った時の事を説明していた。





『アラン、おはよう!…明日でお互い終わりだね!』


ルーピン役のデヴィッドが声を掛けて来た。


「ん?ああデヴィッドおはよう!」


スネイプとルーピンは明日でオールアップ予定だ。


「10年か…長いような短いような…だな」


『あ、そうだ特別エキストラも来るんだよね?』


「彼らはきっとスタジオやセットを見てビックリするだろうね!」


私は笑顔で返す。

周りは特別な客人に期待を膨らませ、彼らが到着するまでその話題は尽きなかった。





そして数時間後…

何人かのスタッフと共に皆お待ちかねの二人が入ってきた。


『始めまして!タケヤ・サトウと言います。こんな貴重な体験が出来るのはとてもラッキーだと思います!』


明るく元気そうな男性と…


『は・始めまして…ヒナ・アメミヤと言います…あまり英語は喋れませんが…宜しくお願いします』


少し俯いて話す女性。二人とも若く見えるが20代だそうだ。





彼女が顔を上げたとき、ちらと目が合った。




.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ