寝室【教授との夢】

□Luggage
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暫くして先生は仕事を終えて、


『待たせたな』

「じゃあ開けて見ましょう!」


頑丈にグルグルと貼り付けてあるテープを剥がし箱を開ける。

沢山の荷物と母親からの手紙が入っていた。


「わあ!お菓子がいっぱい入ってる!」


日本でしか売っていないスナック菓子や食べ物、飲み物、小物が入っていた。


『ふむ…ヒナは菓子が好きだからな』

「はいっ!これだけあれば暫くもつかなぁ」

『ふふ…ハニーデュークスのではダメなのか?』

「ダメじゃないけど、やっぱり日本のお菓子の方が好き、かなぁ」


手紙を読みながらお菓子を眺めていると、


『…ん?これは何だ』

「あ、それは梅干です。梅の実を塩に漬けた物で…食べてみます?」


先生はニヤニヤする私の顔を見て少し躊躇して…、ポイっと口に放り込んだ。


『んム………Σうううっ!塩辛いっ!!』


ギュッと目をつぶって唸る先生が可愛くてついつい笑ってしまった。


『こ…れは…食べ物なのか?』

「そうですよ。ご飯に乗せて食べたりおにぎりの中に入れたり…美味しいですよ!」

『ふむ…オニギリ…』



「セブルス、これも食べて見て!」

『これは何だ?』

「これはかりんとうです」


先生は今度はやられないぞとばかりに私の顔を見ながらゆっくり口に入れた。


『ふむ、これは美味い。ヒナ、我輩の好きな味だ』

「良かった!」


二人で笑いながらかりんとうを食べた。






「あとはー…」


箱の中をゴソゴソ物色する隣で先生はサッと何かを摘み上げた。


『これは何だ?』

「え?それはー……Σ!!!」

『うぃ…すぱ?』

「だだだだっそれはダメですっっ!」

『…?』





先生は…生理用品の袋を持って…いた…。





袋をフカフカと押したり、能書きを読もうとしたり(日本語だから読めないけど)

首を傾げて私の返事を待っている…。

お母さん…こういうものは別便にしてくれたら良かったのに///


『何だねこれは?これも菓子か?』

「うぅ…あの…生理用品…です///」

『…整理?こんな物で何を整理する?』

「いえあの…生理の時に使う…その…///」

『生理って何だ?』

「…えっ?!」

『えっ?』


先生は本当に分からないという風に眉間に皺を寄せて、少しイライラした様子でいる。


「…だからその、女性が月に一度くるアレですっ!」


先生は袋をじっと見ながら暫く考えて、

そしてみるみる顔が紅くなった。


『あ…ああぁ///…わ、解った…す、すまないっ!///』


袋をポイっと捨てるように箱の中に戻す。


「いえ、良いんです。ただ恥ずかしかったので///」










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