long dream
□君に届け 2
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あ、さっきの呟き、誰かに聞かれてなかったかな!?
そう思い、後ろを振り返る。
りゅ、隆太!
ドキッとしたが、隆太は私のかなり後ろの方を歩いていた。
あの距離なら聞こえはしないだろう。
なんにせよ、私のこの気持ちはまだ自分でも分らないのだから、誰かに聞かれて勘違いされたら困る。
これは、好き、と言う感情なのだろうか...?
***
俺は、まずいことを聞いてしまった、と思い、道を引き返した。
「ここからなら、もし奈央が気付いても俺に聞こえたとは思わないやろ」
俺があの呟きを聞いてしまったと奈央が知ったら、気まずくなるに違いない。
奈央が気付いてないことに、ほっと安堵の息を漏らした。