長編本
□帝丹高1年
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こちらの世界にトリップしてきてはや五日。
今日は高校の入学式です。
この年になって(24歳)もう一回高校っていうのは精神的にきついが、私は天涯孤独な身なわけで無駄に心配した教員がいると面倒だ。
私の平穏な生活のため行くしかあるまい。
トリップしてからの五日間、どうやってキャラを傍観しようかと悩んでいたがふと疑問に思うことがある。
今の彼らは同じ学年なのだろうか?ということである。
もしかしたら彼らは違う年齢で、もう原作が始まっているのでは・・・と。
あれ、これ傍観できなくね?と思ったのは四日前
意外と早く気付いたのである。
まぁ、傍観できなくともこれで私に死亡フラグが立つことはないはず。
でもこれってトリップしてきたのに寂しくないかと思いここ数日は過ごしていた
※※※※※
靴箱に行くとクラスが張り出されていた
クラス表を見ると私の名前は1−Bに記載されており、私の名前の下に”鈴木園子”と書かれていた
え、鈴木園子ってあれだよね。あの財閥のお嬢様だよね。
あ、原作は始まっていない感じですか。傍観できる感じですか。どうもありがとうございます!
ヒロインと主人公はどこだろうと探していると同じクラスに名前が記されていた。
完璧に傍観できますね。1−B万歳!とか思っていた私爆発しろ
クラス表に書かれていた通り1−Bに行くとちらほら人がいた。
まぁ、まだ時間的にも早いしね。集合時間までにはまだ30分もある
黒板には出席番号順に席に着くようにと書かれていた
私は自分の席を探し自分の名前を見つけたとこで思考が停止した
なぜか私の席は鈴木園子と工藤新一のすぐそばだったのだ
いやいや、神様?
私はキャラと絡む気はないんですよ。死亡フラグとかごめんですから
私はただ傍観していたいだけなんです
なんですか、神様はそんなに私が嫌いですか、そうですか。
私もたった今あなたのことが嫌いになりました。なので安心してください
でもですね、なんで私の席の隣が工藤新一で後ろの席が鈴木園子なんですか。
なんで工藤新一の隣の席が私なんですか。普通そこはヒロインである毛利蘭でしょうよ!
そしてヒロインである毛利蘭だけが席離れているとは何事
隣の席で無意識にいちゃつく新蘭が見たかったのにっ!
傍観まったくできないじゃないか・・・!
あぁ、彼らが来るのが恐ろしい。
お願いだから私に話しかけないでおくれ
私は空気だから。空気。
(そうだ、無口になろう)(根暗なやつだと思われよう)
諦めることも時には大事