シリーズもの

□兄弟(姉妹)シリーズ
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烏野高校第二体育館前。

家族の忘れ物を持ってここに来ました。

現時刻6:45


体育館からはボールを打つ音とバッシュの音

たまに誰かの罵声も聞こえてくる


「このボゲェッ!ちゃんとボール見ろ!」
「うっさいなぁ!」
「こら、ケンカしない!」


賑やかだなぁ・・・

体育館入口に行くと扉が開いていたので近くにいた人に声をかける


「すいません」
「ん?」
「きよ・・・あー、清水さんいますか?」
「・・・」



え、なんで無言になるの

僕変なこと言った?



「てめぇ、潔子さんのなんなんだ!?」
「・・・え?」
「オラ吐けェェェ!」
「なに騒いでんだ龍?」
「ノヤッさん!こいつが潔子さん呼んでんだよ!」
「なんだと!?」



え、なにこれ。

なんでこんなに睨まれなきゃいけないの

困っていると優しそうな先輩が助け出してくれた



「何してんのお前ら。困ってるだろ」
「「スガさんっ」」
「えっと、誰に用?」
「あ、清水さんに」
「・・・え、清水に?分かった」


ちょっと呼んでくるねと言って先輩は奥に行ってしまった。

え、この人たちは連れて行ってくれないの?

未だに睨んでくるんだけど・・・



「ナマエ、どうしたの?」
「これ、忘れ物」
「・・・?」
「朝バタバタしてたみたいだからお弁当忘れていってたよ」
「あら、ありがとう」
「ううん、潔姉、部活がんばってね」
「「潔姉!!?」」
「!ッびっくりした・・・」
「え、え、今潔姉って・・・」



この二人が叫んだことにより体育館内が静かになった。

「え、潔姉?」「ってことはあの子清水の弟?」だとかいろいろ言われている



「この子は清水ナマエ。私の弟よ」



今度は体育館に僕たち清水家以外の叫び声が響き渡った





清水潔子の弟





(そんなに驚くことかしら?)
(そこまで似てないわけじゃないのにね)
(ナマエが女装すれば瓜二つだと思うんだけど)
(ちょっ、やめてよ潔姉!)
(ふふっ、ごめんね)
(もう・・・。あっ今日のお弁当にはハンバーグ入れてあるからね)
(ありがとう)

(((まさかの弟の手作り弁当!!?)))
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