短い読み物やで

□一つの世界で
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世界ってなぁ…無駄に広い気がする。
やってさ…宇宙は無限にあるし、あるかも分からん場所…天国とか?も人間の…ってか三次元で考えたら追い付けへんようなのがいろいろあるねんで…
無駄…多いわ。


唐突ですまん。
俺は四天宝寺中学校3年の白石蔵ノ介や。
テニス部部長をつとめてる。四天宝寺の聖書や。
そんなこんなで、そんな事を考えてる俺には可愛くて可愛くて仕方がない彼女がおる。
まぁ、男やねんけどな。

「…ら…し!白石!!!」

あぁ、愛しい人の声が聞こえる…
俺は声がするほうを見た。そしてすぐに顔をそらすことになる…
やって…卑怯やろ。
涙目で、ムスッとしてるんやで?
可愛すぎるやろ!!!なんやねんあの生き物は!!!
あっ…すまんなぁ、紹介するわ。
俺の彼女の忍足謙也やで。
可愛いやろ?

「白石!!!話聞いてるん?」

やめてくれ!!俺の顔を覗きこんだ謙也は完璧上目遣いで…エクスタシーや。

「部長。鼻血。」

そばにいた財前が引いた目で見てきた。
…ティッシュくれや!!
えっ…なぜ、財前がいるかって?
そりゃあ部室やから仕方ないやろなぁ…
で、遅くなったけど、謙也が涙目で拗ねてるんは、ちょっとした理由があってな…って…なんやったっけ?

「はい!!」

優しい謙也はティッシュを渡してくれた。

「で…?」

「や〜か〜ら!!!友達に俺のスピードは無駄って言われたんや!!白石は無駄やと思う?」

あぁ、思い出した。要するに、無駄を嫌う彼氏からして自分のスピードを嫌っているのか知りたいって話やねんな?

「いや、謙也のスピードは完璧や。俺は好きやで?」

「ホンマ?」

謙也の顔がパァっと明るくなっている。
ホンマどうしたらいい?この子の可愛さの方が無駄やわ。
けど、その無駄は好きやで?

「そんな恥ずかしい事言わんといてや!!俺、男やで?」

「あれ、今の声にでてたん?」

「めっさ出てましたわ。キモい思いながら聞いてました。…先輩って、ホンマキモいっすわ…キモい以外の何者でもあらへん。」

「財前?…俺せんp「キモい先輩でしょ…分かってますわ」…うぅ…」

そんなキモいを連呼しやんといて…悲しいわ…

「じゃあ俺は次シングルスの試合入ってるんで…」

財前が部室から出ていった。
やっときた。この時が来た。
俺と謙也の2人っきりや。
羨ましいか?羨ましいやろ?
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