ただ、君が好きだった

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ただ俺は、君を中心として生きていた。例え、お互い別れが来ると分かっていても…



ただ、君が好きだった




茜と優は正反対の人間だった。茜はクラスの中心とも言えるグループに、優はクラスでは地味なグループにいた。2人は同じクラスでも必要最低限の事でしか話す機会はなかった。そんな2人はある日、深く関わる事になる。


「今から2人一組になってお互いの作文を作って貰います」


先生の突然な言葉にクラス全員が唖然とする。しかし、先生はクラス全員の反応をみなかったかのように言葉を続ける。


「まー、学校の恒例行事みたいな?ペアは男女でくじ引きで、……あ、このクラス男が2人多いから1ペアだけ男同士だ」
「ちょ、……いやいやいやいや」


先生はあっさり言う。先生の言葉にクラスで中心的な人物である茜が声をあげる。


「え?そんな恒例行事知らない」
「内緒だし」
「は?」
「ま、ドッキリみたいなー?」


ケラケラと笑いながら先生は持っていた一枚の紙をクラスの一番端の一番前の人に渡した。


「あみだくじ。終わったらどんどん回してね」


んじゃ、終わったら級長職員室に持ってきてね。そう言い残すと先生は教室から出ていった


「……きょーちん…、適当すぎ」


誰かが呟いた先生のニックネームが静かな教室に響いた。






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