ただ、君が好きだった
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話ながら歩く事15分。ようやく駅についた。この時2人はいつの間にか名前で呼びあっていた。
「あ、優はどこの駅?」
「俺は品川駅」
「じゃあ俺の次の駅だ」
「まじか」
「マジマジ…あ、なんなら明後日土曜だから明日泊りにくる?」
色々グッズとかCDとかいっぱいあるよ。そういって言う茜に優は「迷惑じゃないなら」という。
「迷惑じゃないよ」
優が来てくれるなら嬉しい。そういう茜。茜の言葉に優は内心無意識タラシ、とつぶやく。
「じゃあ明日そのまま茜の家にいく」
「分かった」
そうしてお泊まりの約束をしながら2人は予定時間ピッタリにきた電車にのった。
電車内でも2人は話に花を咲かせ、茜が電車から降りると優ははぁ、とため息を零した。
「俺……」
おかしくなかったかな…。優は脳内に残っている茜の笑顔を思い出し、もう一度ため息を零したのであった。