ただ、君が好きだった

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「汚いけど許して」
「大丈夫。俺の部屋も似たようなものだから」


茜の部屋は少し汚れていたり、机に漫画が積み重なっていたりしている。そんな茜の部屋に優は入り、机の近くにバックを置く。


「優テキトウに座ってて。なにか飲み物持ってくるから」
「あ、うん」


茜は優に言い終わると部屋から出て行った。優は茜が出て行ったのを確認するとホッと安堵の息をはく。

茜に変に思われてないよな?優はそんな事を思いながらポケットから携帯を取り出し、メール作成画面を開く。カコカコと内容を打ち、ザッと間違いが無いか確認するとメールを送信した。

優がメールを送った人 物とは、優が学校でいつも一緒にいる真二だった。優は用事の終わった携帯をまたポケットにしまうと、まるでタイミングを窺っていたかのように部屋の扉があいた。


「おまたせ優。飲み物コーラとジンジャーエルがあるけどどっちがいい?」
「あ、じゃあジンジャー」
「ん」


茜はお盆に乗せていた氷が入ったグラスとジンジャーエルとコーラが入っているペットボトルを机に置いた。

トクトクとグラスにジンジャーエルを注ぎ、カランと音を立ててジンジャーエルが入っているグラスを優に渡す。


「ありがとう」
「いえいえ」


優の感謝に笑いながら答え、自分が飲むグラスにコーラを入れ終わると茜は優に質問をする。


「優はAmoreのどのPVが好き?」
「俺はしるしが好きかな。あのユウヤのギターパフォーマンスが好きなんだよ」
「確かに!」


そこから、2人はA moreについてまわりが聞いたらかなりマニアックな語り合いをしていったのであった。





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