04/10の日記

21:40
紫狗ノ外伝1
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現在、バトスピを使った悪用を
中心とした犯罪が増えている
しかし、その悪人のデッキに
勝てるデッキというのは
なかなか見当たらない
勝算はゼロではないが
ゼロに近いと言って過言ではない

そんな、物騒な時代に
俺…紫狗(しぐ)は現在にいたる

紫狗
これは、名前なのか苗字なのか
コードネームなのか暗号なのか
自分にもわからない名前
授けられたのか
決められたのか
そんなのもわからない

バトスピなんてものは
俺からみたらただの札遊びだ
札遊びで、運命を決めるとか
そんなの、お伽話にすぎなかった

………はずだった

某日

片手にスケッチブックを持ち
街をぶらぶらとしていたら
毎度のようにと
バトスピを使った強盗集団が
いつものように、悪事を
犯している風景を見た

もう、見飽きた
関わらなくていいんだ
好きな絵を描けばいいんだ、俺は

被害者
「うわぁっ!」

強盗集団
「ったく、手間をかけんなよ」

被害者
「ま、待ってくれ!まだ、俺には…」

強盗集団
「ガタガタとうるせぇな!さっさとry」

バキッ!グシャッと…

被害者
「(口ポカン)…へ?」

紫狗
「………弱くないか?」

強盗集団
「…ぼ、暴力!?暴力はないだろ!」

紫狗
「バトスピを知らないから、助ける手段がこれしかなかった。正当防衛だ、悪く思うな」

強盗集団
「て、てめぇ…」

被害者
「き、君!バトスピできるのか!?」

紫狗
「…マニュアルがあるならな…」

仕方ない、人のためだ

被害者
「なら、これを使ってくれ!」

そこには、溢れかえるほどの
紫と緑のカード
あとは多少の白と黄
…いいカードイラストだ

紫狗
「…借りるぞ」

デッキは40枚以上なら何枚でも可
ただ、40枚が安定するだろう
まずは手当たり次第にデッキ構成

すると、不思議なことに
手つきが早い。作りに迷いがない
それはまるで
[作ったことがある]かのように

強盗集団
「初心者相手に、負けるわけがないだろ!覚悟しやがれ!」

紫狗
「…いくぞ…」

おかしい
バトスピなんか
[やったことがない]はずだ

なのに、手先が勝手に動く
まるで、誰かに操られていたかのようだ



バトル終了

強盗集団は恐怖に怯えて
この場を去った
それどころか被害者までもが
腰を抜かし逃げて行った

困ったな
カードを返したいんだが

立ち止まって困っていたら
怪しいローブを着た人間が
俺に近寄った

紫狗
「…誰だ?」

???
「………ついて来い」

パチンっ

指でパチンと音を鳴らしたら
目の前に禍禍しい門が現れた

???
「お前の[運命]を見せよう」

気づいたら
俺はその門を通っていた

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