小説(パラレル)

□子守歌
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〜プロローグ〜

昔、常に戦の絶えない国があった。
それを憂いた若き王は神に戦の無い平和な国を・・・と祈るしかできない自分を嘆きながら、それでも毎日神に祈った。
ちょうど、祈り初めてから100日がたった時、天から1人の少女が降ってきた。
その少女が歌を歌い始めると各地で起こっていた戦が少しずつ収まっていき、いつしかその国は他のどの国よりも平和な国になった。
王はその少女を神の使いとして神殿に住まわせ、少女が何一つ不自由しない様に望む事は何でもしたが、国から出る事は許さなかった。
少女は毎日人々が寝る時間の夜から朝にかけて子守歌を歌う。
不思議な事にその美しい声は決して大きい声ではないのに、その国中に響き渡った。
やがて、若き王と少女は恋をし、結婚した。
国中が祝福し、少女は皆から歌姫と呼ばれる様になる。
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