Novel

□夢現
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―…ああ、夢か、

ふと目を覚ました瞬間、ガクトは心のなかで呟いた。

今日は仲間たちが大勢でガクトの誕生日を祝ってくれた。
その中には、恋人のハイドもいる予定だったのだが多忙な彼は次の日も仕事が入っているため、あまり長居はしなかった。

「ごめんな、がっちゃん…」

本当はもっと一緒にいたいんやけどね、と苦笑混じりで言った。

「しょうがないよ…ハイド、今度会うときは二人っきりでたくさんエッチなことしようね。」

「がっちゃん!」

冗談混じりでそう言ったガクトに真に受けたハイドは頬を赤らめて
恥ずかしがった。

「…じゃあ、またね」

「うん、…またね」

本当はもっと一緒にいたいものの、その時は仕方なく帰っていった。

ハイドが帰っていった後のガクトは寂しさをまぎらわすために仲間と共に再度ドンチャン騒ぎに没頭した。

楽しんだ後、パーティーに参加した人たちを送り久しぶりに家に帰りいつの間にかソファーに寝転がって寝ていたのだった。

「…それにしても、」

ハイドが足りないなぁ…
彼は自嘲する。
このままだと彼なしでは生きていけないような自分になってしまうな、と。

「もう、充分そうなってるけどね」

相当、重症だな僕は。
そんな自分に笑いが込み上げてきたガクトは静かに笑った




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