孤高なキング
□悲哀なクィーンverヤング
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私はある国の王女としてこの世に生を受けた…
私は五歳まで何不自由無く生活してた
王女でありながら庶民の子らと毎日のように遊ぶ私…
貧しい家庭には訳隔てなく援助して来た
同情や王女としての責任ではなく…
ただ純粋に友達を見捨てられなかったから…
この頃、私は城下町の人達に…
「最も庶民的な王女」
と呼ばれていた
そして…
それは六歳の誕生日を二ヶ月前に控えたある日だった…
私の人生を大きくねじ曲げる事件がおきたのは…
兵「敵襲ーー!!敵襲ーー!!」
王「何事だ!?」
父は私とは違い私利私欲で動き、金にならない事はせず、もちろん庶民に援助する等と脳裏をよぎった事は一度もないような人だった
兵「暴動です!とうとう一般人がしびれを切らせ!…グァッ!」
父に現状を説明している兵も一般人のポケモンの前に倒れ私と父は武装された一般人とポケモンに囲まれた…
庶「王よ……お前の行なって来た横暴な振る舞いによって何人の庶民が犠牲になって来たか知らぬ訳ではあるまい!?」
この頃父は所得の少ない庶民に対し法外な税を強要し払わない人は容赦なく打ち首にしていった
もちろんこんなクーデターが起こるのは当然で…
昨年崩御した母は毎日のようにこんな日が来るのを恐れてい
た…
王「そ・それがどうした!?王が何をしようが悪い訳がないだろう!?」
父はこんな時にも怯まず堂々と勝手な事を喋っていた…
こういう度胸は見習うべきなのだろう…
しかし信じられない事に父はそんな事を言いながら当たり前のように私の後ろに立ち私を盾にしていた…
しかし…
それでも私は正直安堵していた…
日頃庶民を援助していた事を考えると私は助けてもらえるのではないかと言う淡い考えを持っていたから…
庶「もういい!死ね!“かえんほうしゃ”!」
皆が一斉に私達に向け攻撃をしてきた…
私はその瞬間…
意識を失った…
気がついた時に私の隣には変わり果てた父の亡骸と…
見知らぬ骸骨が転がっていた…
しかし悲しみの感情は生まれなかった…
元々父は嫌いだったのでいつか死ねば良いと思っていたから…
それでも私の目からは大粒の涙が出てきた…
あれだけ尽くし…
私を愛してくれた人達に…
こんな辺境の地に父の亡骸と共に捨てられた事実が悲しかった…
つまりあの人達にとって私は子供の友達ではなく憎き敵でしかなかったのだ…
この時すでに私の中で他人や大人に対する憎悪が芽生えていた…
ステイ五歳…
悲哀な人生のボロボロの船出だった…