孤高なキング

□晴と秀虎
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秀「あれは……俺が八歳の頃かな?…まだルビーにもクリスにも会ってない路頭のクソガキだった頃だな」

































あの頃の俺は何か知らないけどイラついてた…

そりゃそうだ

家もねぇ、親もいねぇ、食う物もなけりゃ明日生きている保証もねぇ…

そんな毎日を過ごしてイラつくななんて土台無理な相談だった…

その日もイラつきながら乞食のように目をギラギラさせながら食う物や金を探してた

そんな俺の目に飛び込んで来たのは石段の側で三人のガキにからかわれてる(恐らく兄妹だろう)男女だった

俺は迷う事なくガキ共をシバいた

もちろんその男女を助けよう何て気は毛頭ない…

ただイラついていたし上手くすれば何かお零れに預かれるかもと淡い思いを持って飛び出したんだ






















ガキ共の相手何か五分もいらなかった

秀「おい!シバいてやったぞ!?何か言う事あるんじゃねぇのか!?」

俺の問いにも答えようともせず二人はただただ固まっているだけだった

秀「おい!?何びびってんだ!?」

俺は男の肩を引き寄せた

その瞬間二人が固まっていた理由を理解した

妹らしき少女の顔は幼いながらも美しく綺麗な顔立ちをしているが兄であろう男の顔はお世辞にも「かっこいい」等と言えた物ではない

と言うのも男の顔の左半分は凄まじい火傷でただれていたのだ

この男の顔を見れば先ほどからかわれていた理由もわかる

しかし俺はそんな男の顔を見ても可哀想等とは一瞬たりとも思わなかった

何故なら自分の方がよっぽど悲惨な人生を送っているからだ

自分の人生を取り替えてくれるならこんな顔にだって喜んでなる

秀「何黙ってんだ?助けてやったんだから飯くらいご馳走しろよ」




















恐らく二人にとって俺のような人間は初めてだったんだろう

呆気に取られながらも家に招待して飯はもちろんの事、風呂や寝床まで用意してくれた
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