捧物

□ヒーロー
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小さい頃からポケモンバトルが大好きだった…

明けても暮れてもポケモンばかりやっていた…

そんな俺にも目標が出来た…

その人は十一歳ながらに全ジム制覇やリーグチャンピオン、果てはロケット団壊滅と偉業を成し遂げていた

しかし今の俺はどうだ?

特にめぼしい実績を残した訳でもない…

このままじゃ「あの人」に近づく事は出来ても追い越す事等夢のまた夢だ…

























我ながら幼少の頃から修羅場をくぐり抜けて来たと思う

まだまだ小さいガキの時に親元から連れ去られ、姉と呼べる女性と逃避行…

その後は復讐のために生きて来た

ただそれだけの毎日…

子供らしい夢等は持ち合わせておらず、ただ純粋にドス黒い憎しみだけをギラつかせてた…

そんな俺も最近気になる事が出来た…

俺の気になる女性の隣にいる鉄面皮の男…

あの目はいけすかない…

と言うよりも姉さんの隣にいるのが許せない…

本当に姉さんにふさわしいのか俺が見極めてやる




















まだまだ小さい子供の頃に出会った男性…

僕はまだ小さかったけど、「あの事件」と同じくらい鮮明に僕の頭の中に張り付いて剥がれない…

あの頃の彼に対する感情は「憧れ」だった

自由で純粋で…それでいて何か不思議な感じのする、僕の中の「ヒーロー」

僕も彼と同じく過去を隠すために偽りの自分を演じた…

だけどその結果、何人かの人を傷つけてしまった

彼は違う…

彼は彼なりのやり方で皆を楽しませている

昔の「憧れ」は今や「嫉妬」に変わっていた…

彼が妬ましくて妬ましくて仕方ない

僕の頭はこの気持ちを抑える方法は実力行使しかないと言っている…






























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