◇学園ヘヴン。

□紫煙
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「・・・−−っーーーー・・・」
中島は傍らで眠る恋人の顔を眺めながら薄い紫煙をはきだした。

 ここはBL学園学生寮・七条臣の自室。
時間は午前2時を廻っている。
 中島は七条の部屋のベットに腰を掛けて煙草をふかしていた。
 「今夜はいつもより,激しかったからな・・・・」
 そういって中島は自分の傍らで眠る恋人ー七条臣ーの銀色の髪を撫でる。
 そうしながら中島は,先程の七条の痴態を想い浮かべていた。
 今堅く閉じられている瞳は先程まで妖しい紫色に輝いていた。
 もともと七条は色が白い。
それが情事の最中はうっすら桃色に染まる。
それがなんとも艶やかだった。
 時折漏れる声は甘く,中島の欲望を刺激した。
 いつも会えば敵意しかむけてこない男が情事の時にだけ見せる色気や,艶やかさといったモノが,愛しくてたまらなかった。
 「ククッ」
中島は喉で笑った。
 「俺も,堕ちたものだ・・・。」
ーーこんなに1人の人間に執着するなんてーー
 そんなコトを考えながら,中島は再び紫煙をはきだす。
 そして少し考え込むと,
 「いや・・俺が堕ちたのは・・七条に,か・・・・。」
 と声を漏らした。思わず漏らしてしまった自分の言葉になんとなく居心地の悪さを感じてふっと視線を漂わす。
 そして部屋中に視線を漂わせてから,思い出したように七条の方に焦点をあわせると再び髪を撫でる。
 「もしかしたら・・俺はお前が思っている以上にお前のコトを・・・・好き,なのかもしれないな。」 そういって中島は七条の額に口付けると,静かに部屋を出て行った。

 「おやすみ。臣。」  
 

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