長編novel
□atheling -conceive-
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君に再び会えることを夢見てた・・・
ラクスに会ったら、何かが始まると――
でも、あの時の俺は君に逢いたくなかったのかもしれない・・・
知られたくなかったんだ。
俺が、ラクスの・・・君の友達の婚約者で王子だったなんて・・・
atheling -conceive-
アスランがクライン国を訪れた数週間後。
アスランは婚約者としてラクスの元に訪れることになった。
花束といつもよりお洒落な服装を着てラクス国に向かう。
これから会う婚約者のラクスのことより数週間前に出会った、金髪の少女のことが気になっていた。
ラクスの護衛局で働いているのならまた会うことが出来るかもしれない。
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ラクスの城は庭園に囲まれていた。
沢山のバラの花が入口の大きな門の横にまで広がっていた。
メイドの案内で、庭園内の奥にあるカフェテラスまで案内される。
薔薇でできたアーチをくぐり抜けるとピンク色の長い髪の少女が飛び出して来た。
アスランは避けようと後ろに引くが少女は顔面からアスランの胸にぶつかってしまった。
「ラクス様!?」
メイドの驚いた声を聞き胸にうずくまる少女の方を向くとそこにはテレビに映っていたラクスの姿が会った。
「大丈夫ですか?!ラクス様!アスラン様もすいません!大丈夫でありますか?!」
メイドは必死でアスランとラクスの心配をしていた。
「えっ、あっあー。」
「アスラン?アスラン・ザラ様?!」
ラクスはアスランの胸から顔を見上げアスランの顔をみる。
「はっはじめまして、ラクス様。アスラン・ザラです。」
アスランはラクスの肩を支え胸からラクスを離し少し緊張した様子で自己紹介をする。