長編novel
□atheling -crossing-
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お前に言われた言葉が胸に刺さる。
言われたくなかったんだと思う。。。。
君の口からは・・・・・
俺は・・・君が・・・
atheling -crossing-
「行ったな。」
深い草の中二人は城の護衛がいなくなるまでじっと待っていた。
「はぁ〜、助かった。ありがとな。」
護衛に見つからず無事隠れきれたことにアスランは大きなため息を漏らした。
「いや、私も隠れなくっちゃだったしな。…それにしもなんでお前、こんな所に?また、興味でか?」
「いや、人を探していてな…ここにいるかもしれなくって…」
「ふ〜ん。それにしても、不法進入はどうかと思うぞ。」
「お前こそ不法進入じゃないのか?」
「ちっ、違うに決まっているだろ!私は…」
何かを言おうとして黙りこんでしまった彼女に僅かに不信感を感じながらもアスランは
「…まっ、そんな格好だからな。パーティーか何かの招待とかか…」
とさりげなくフォローしていた。
「…そんな所だ。それより、お前。人を探してるんだよな。手伝ってやるよ!どんなやつだ?」
「えっ、いや、あの…」
これはアスランにとって非常にまずかった。もし、自分がラクスを探しているということがバレると自分の素性がバレかねない。
言葉に詰まっていると、アスランの後ろの方からガサッという草が揺れる音とともに人の声が聞こえた。
二人が慌てて隠れようとするがすでに遅く声はアスラン達の目のまえまで来てしまった。
「あれ?アスラン?」
「キラ?」
声の主はキラだったことがわかるとアスランは張り詰めていた肩の力が脱力していくのを感じた
「あっ、やっぱりアスランだ!どうしたの?来るなんて連絡なかったよね?あれ、カガリもいたんだ!また勝手に部屋抜け出して見つかったら大変だよ!」
「えっ?」
アスランと少女はお互いの顔を見合わせた。