短編novel
□Appetite
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しばらくして、カガリがアスランのいた部屋に戻るとまたしても仕事をしているアスランの姿が…。
「アスラン!寝てろっていっただろ!」
「大丈夫だ。これくらいできる。」
「だめだ!後は、私がやるから!いいから休んでろって!」
カガリはアスランの腕をおもいっきり引っ張り近くにあったソファーに無理矢理座らせた。
「やっ、でも…」
「いいから!ほら、お前はこれでも食べてろ!」
「えっ?」
目のまえに突き出されたカガリがもってきた食べ物にアスランは一瞬硬直した。
「カっ、カガリ。コレは…」
「なんだ、お前知らないのか?うな重だ!プラントにはないのか?夏バテにはこれだろ!」
目の前に出されたあまりの重量なものな吐き気をもようしながらもちゃっかり心の中で(夏バテ予防に…では…)と突っ込みを入れる。
「急いで作って(盛り付けて)来たんだぞ!いっぱい食べろよ!」
「作ってきたって…。カガリが?!」
「あ、勿論だ!」
カガリの手料理と聞いて食べないわけにはいかず気合と根性で口に運ぶ。盛り付けしかしていないとも知らずに…
「どうだ?おいしいか?」
「ッ…おいしいよ。」
嘘でもなんとか答えた『おいしい』という言葉に満面の笑みを浮かべるカガリを見てアスランは無理矢理うな重を口に運んでいった。
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