短 編

□誰にでもスキだらけ
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不良率120%と言われる石矢魔にも普通の生徒はいるわけで

その中の一人で俺の恋人の姫

不良というものには無縁

平和そのもののような性格をしているのに何故かこんなところに入学してきた

そして今日も平和(別名天然ともいう)を全面に出して神埼の野郎と話している


「一くん!今日ね、お菓子作ってきたの!貰ってくれる?」

「あぁ、ありがとな」


ニヤニヤしやがって、気持ち悪ぃ

つか頭撫でてんじゃねぇ!

俺のイライラも限界だ

つか俺にはねぇのか!


「おい雪姫!そんなトコいねぇでさっさとこっち来い」

「あ、姫ちゃん!ちょっと待ってね?」

「あ゛ぁ!?」


と不機嫌な顔しては見たが…

そんな可愛い顔で言われたら待つしかねぇじゃねぇかよ


「英くんもはい!今日は珍しく来てるから!」

「ありがとな!こんなくれるなら毎日来ても悪くねぇな」

「あぅ、わしゃわしゃしちゃ髪崩れちゃう…」


嬉しそうな顔して言ってんじゃねぇ

それからも夏目だの城山だの顔見知り全員に配って回る


「お待たせ姫ちゃん」

「散々待たせやがって…てめぇは……」

「はい、あーん」


説教でもしてやろうとしたら急に伸びてくる手

その手にはクッキー

つか俺の話聞けよ

と思いながらも差し出されたものに喰いついた

指ごと


「姫ちゃん痛〜い」

顔を真っ赤にして笑う姫にさっきまでの怒りが消えていく


「おいしい?」

「あぁ、どっちもな」

「へ?」

「…なんでもない」

「姫ちゃんの意地悪…」


不貞腐れる顔も可愛いと思うのはたぶんもう俺は末期だ…


「もう1個」

「じ、自分で食べて!」

「うるせぇ。待たせた罰だ」

「…指まで食べちゃヤだからね?」

「(ヤバ…可愛い)たぶんな」



誰にでもスキだらけ
(もう噛んじゃだめって言ったのに…)
((面白…)たぶんつったろ)
(はぅ〜)


二人以外:(((可愛い……けど余所でやれ!!)))




20110915
 姫ちゃんは彼女さん溺愛なんです。
 可愛くて仕方ないんです。
 そんな姫ちゃんが私は好きです!←聞いてない

 

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