Silver soul
□水遊び
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蝉が忙しく鳴き、太陽がじりじりと容赦なく照り付ける暑い夏休み。
そんな中、本来なら休みの今日に何故か3Zのメンバーが、何故かプールサイドに大集合していた。
「暑いー…、」
「何でこんなクソ暑い中、学校に…」
口々に文句を言う面々だったがそれもそのはず。
本来なら今頃クーラーの効いた涼しい家の中でごろごろしているはずだったのだ。
「おー、集まってんな。」
既にぐだぐだの3Zのメンバーたちに向けて、更にぐだぐだの担任の声がかかった。
「先生、この貸しはでかいですぜ。」
そんな担任の声に沖田はくるりと振り向くと、心底不機嫌そうにそう返す。
するとそんな彼に同意するように土方も口を開いた。
「つーか何で俺らがプール掃除なんかしなきゃならねぇんだよ。」
「そーですよ先生。普通この時期にプール掃除はしないでしょ。」
加えて新八。
そして口々に文句を言う3Zメンバーに担任、銀八は面倒臭そうに頭を掻いた。
「俺だって好き好んで学校来てるわけじゃねーよ。折角の夏休みだぜ?
本当なら今頃クーラーの効いた部屋でごろごろ…」
「ならもう帰るアル。」
その神楽の提案に誰もが賛同しようとすると、銀八はまた面倒臭そうに溜め息をついた。
「あのなー、これはお前らのせいなんだよ。」
「俺らの?」
首を傾げる面々に銀八は不機嫌そうに眉を顰める。
「お前らの夏休み前のテスト。あれさ、平均点が学年最下位だったわけ。
そのおかげで校長からの罰としてプール掃除。
ホントとんだとばっちりだよ。つーわけだからさっさと終わらせてくれや。」
そう言われては返す言葉もない。
渋々メンバーはそれぞれモップやブラシ片手にプールに飛び込んだ。
膝までしかない水にはしゃぎながら、結局朝集合したメンバーが解散したのは昼も過ぎた頃だった。
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