浅い夢

占い
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「あぁ、なるほど」



 相性は最悪



「なるほどじゃないわよー

 あーあ…こんな本見なければよかったー」



「ばーか、ただの占いだろ?」


「そうなんだけどさあー」



 両手でぎゅっとクッションを握り締め

 口を尖らせながら言う



「でも、やっぱり嫌じゃない」


 相性が最悪なんて、

 とポツリと付け加える




 こういう名無しさんを見ていると

 自分より年上のはずの名無しさんが

 幼く見える。


 キルアは、そんな名無しさんを
 
 見て口元が緩んだ



「…なに笑ってんの キルア」


 じっと怪訝そうな表情で見てくる

 

 普通ならさ、こんな時

 「ばーか」って言うより

 「相性が悪いはずないだろ?」

 とか何とか言って甘い一言でも

 言ってくれればいいのに



 なんて一人で考えていると

 よりいっそうキルアのことが恨めしくなった



 
 
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