05/29の日記

17:22
お天気あめっ
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青年の名は、安倍星渡(あべの ほしと)。

幼き頃から、霊力が優れシキガミを使う事を得意としていたのだ。

ヒラリと星渡の前のシキガミの星渡が消え、人を形どった紙 が舞い落ちる。

『あべの…、せい、めい』

「…」

姿なき声。
風神の声に、星渡は微笑む。

星渡の瞳には、風神の姿が見えているのだ。


「ここは、僕の場所です。スミマセンが、出て行ってもらえます?」

『ちっ…』

ごぉと風が、吹き。風神は、その場から立ち去ったみたいだ。

「まったく…シキガミにやらせてたのによぉ」

星渡は、シキガミがやっていた掃除を再開し始める。

「あのぉ…」

ふと、小さな声が星渡の耳に届く。


「はい、?」


「わた、私っ!この神社がお祓いに詳しいって。聞いたからきたんだけど、あなた、ここの人ですか…?」


「……そうですよ」

あの日、一人の少女と、星渡は出会った。

これからの事なんて、誰も知らずに。


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