04/05の日記

22:30
kaleidoscope
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ユウとラビとディック
漫画とは少し違う世界の話。



キラキラした世界。
万華鏡のように、形を変えながら日々その姿をかえる。
未来もこの先ずっとそんな世界が続くのを、俺は想像していた。

「「また、ユウのまけ〜」」


「ちっ」

幼い声が庭に響く。俺らはよくこうして、遊んだ。
双子のディックとラビと俺。

「ユウ、弱すぎさ。まったく相手にならなくてつまらない」
ディックはブーブー言いながら、遊び道具のトランプを片付けている。

「ディックは厳しいさぁ〜」

思えば、この時が一番幸せで。幸せと呼ぶにふさわしい時間であったのだろう。

「くそラビ!調子にのるなっ」

「きゃーっ」
俺の少し怒った声。ラビとディックの笑い声。

『ぷっ!あはははは』
三人で、たわいもない事で笑っていた。

…でも、時代は俺たちをそのままなんかにしてくれなかった。

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