カードファイト!!ヴァンガード
□光の聖騎士〜ブラスターブレード〜 ２
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早朝、まだ日も出ていない暗い時間帯。
神聖国家、ユナイテッドサンクチュアリの都心部にある聖騎士団本部。寝静まっているそこは、聖域が近いということも相成って余計に神秘的な雰囲気を醸し出していた。
その敷地の一角に本部と同じような白亜の建物があった。形状は少し本部と似ているので、それがロイヤルパラディンに付随する建物なのだと予想できた。
ただ、あちらはまさに城の風格を持つ建物だとしたら、こちらは風格や覇気に少々欠ける印象を受けた。
……さらに、その建物の東側には、本棟よりも少し広い円形の建物があった。所々についている窓からは、光がもれている。
ここは、ロイヤルパラディン属の士官学校……その鍛練場だ。昼間はもちろん、朝から晩まで騎士団所属を夢見る若者達がここで日々己の技を磨く。
しかしいつもはたくさんの士官生達で賑わっているこの鍛練場には、今たった一人しかいなかった。
鍛練場の中は、すべてが白く、形状が丸い。入ってしまうと外から見るよりも広い場所のように見える。
そのまっさらな空間にポツンと、練習用に鍛練場においてある模擬剣を振るう青年がいた。
男性にしては長めの青い髪を揺らしながら、一心不乱に剣を振るうのはクラティスだった。