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□〜猫な末妹〜
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親父様の膝の上でウトウトしていたら、バネッサとナースのお姉様方が、こっちに向かってくる気配で目が覚めた。
親父様の診察かな?
と思い、邪魔になる前にくぁぁっと伸びをして、膝から飛び降りる。
そんな私を見て、バネッサが
「ぁ、まなみ!食事が終わったらお風呂いきましょ!声かけに行くわね♪」
と言われたので、
「うん!待ってます!」と笑顔を返し、親父様に、お邪魔しました♪って挨拶をして、寝ているエースへと足を向けた。
寝ているエースの横で足をモビーの外へと垂らしてブラブラしてると、後ろによいよい隊長の気配。
剣道やってたせいか、背後に立たれると落ち着かない。
とか女としてどうよ?否、逆に得か?
とか思いながら、振り返らずに、どしたのー?なんて聞いたもんだから、少し驚いた気配がした後、よいよい隊長が喉の奥でくつりと笑った。
いや、特に用事はねぇんだがよぃ。なんて話ながらよいよい隊長かが私の隣に腰を下ろした。
よいよい隊長の方に顔を向けると、後ろに立たれるの、嫌いかぃ?と面白そうに目を細めて聞かれた。
嫌い?んー落ち着かないだけ?と首を傾げて答えると、また喉の奥で、くつくつと笑ったのが聞こえた。
私は沈黙が苦手だ。
静かなのは好きだけど、人と沈黙で過ごすのが出来ない。何か話題はないかと、思考を巡らせる。
よくよく考えてみたら、私どの時期に飛んできたのかもわからない。
サッチもエースもいるって事は、まだ何も事件起きてないのか?
疑問が次々に浮かんできたの。
よいよい隊長さん、質問!と手を挙げる私に、目だけで続きを促すよいよい隊長。
「私二番隊所属になったでしょ?って事はティーチとかと一緒?」
と聞いてみた。まさかストレートに聞くわけにもいかないし、中々難しいな、とか思ってると、
いや、あいつはもぅ船をおりた。
今は敵だよぃ。
なんて答が帰ってきた。
え?とか思ってびっくりしていると、よいよい隊長が立ち上がってポケットから何かを取り出して私の口の中にぽぃ。と放り込む。
またびっくりして口を閉じると私の口の中には、サイダー味の飴が入ってた。
ころっ。と転がすと、そのしゅわっとした甘さに顔が緩まる。
そんな私を見て、喉の奥でくつりと笑った後、
そろそろエース起こしとけよぃ、
そういってよいよい隊長は船内へと足を向けた。
ころころっ。と飴を口の中で転がしながらエースを起こす。
…為に、そぅと鼻をつまんでみた。
…ぶはぁっ!!!!!
なんで普通に起こしてくれねぇんだよ!
とエースが飛び起きたから、狸寝入りするから、と笑顔でかえす。
だって、よぉ。
と膨れるエースに、
ルフィの手配書とか、ない?
と聞いてみると、途端に笑顔になって、その後眉間に皺がよったかと思うと困惑顔になる。
百面相?と無邪気に眉間の皺を触っていると、いきなり腕を捕まれ、エースに引っ張り上げられた。
どしたの?と聞いてみると、
部屋。
とだけ返事がかえってきてそのまま、ずんずん歩いていくエースに連れて行かれた。
もぅ本当に、何度目?
いっつも、エース、私を引っ張ってく!私引っ張っられるがまま!笑
エースの部屋は私の部屋の隣だけど、何だか今のエースは少し怖い。いつもと違って何考えてるのかわからない。
とか考えていると、部屋に入れられ椅子に座らされる。
エースが壁から何かを剥がして持ってくるので、覗いてみると、ルフィの手配書だった。
あ、懸賞金3億ベリー…
どうやら、私の知らない未来に飛んできたみたいです。
とか思ってると、
「なぁ…まなみは、俺達の事知ってるんだよな?じゃぁさ、その、俺の出生の秘密とか…も知ってんのか?」
と、聞かれた。
成る程、さっきの百面相はこれか、と納得しながら頷く。
すると、ぷくっと頬を膨らますエース。
「なんか…まなみばっか俺達の事知ってるの狡くねぇ?」
「え?あ、そうだよね。色々知られてるって気持ち悪いよね?ごめん…」
「ぃや、そうじゃなくて、お前のことも聞かせろ!俺、まなみの事全然知らねぇしさ!」
出た!ナチュラルたらし!
とか思いながら、苦笑いしか返せない。
うーん、私の話し?とか思ってると、益々膨れてくエースの頬。
突っつきたい。…じゃなくて、
「あ!飴、好き!しゅわってするのが特に!後抹茶味も!」
…まだ足りないか。
「んー、今日ご飯の後、バネッサに誘われて一緒にお風呂入る!ちょっと緊張する!」
私なりに一生懸命喋っていると、エースが吹いた。
「くはぁっっ!!まなみ、自分の話し、出来なさすぎ!!笑」
「ひ…酷っ!自分の事話せって、質問もされずに話すの難しいんだから!」
顔に熱が集まってくる。あぁ、熱い。
なんだか恥ずかしくて、両手で頬を挟んでいると、覗きこまれて、
「好きなものと、嫌いなものわぁ?」
と聞かれるから、素直に
「コーヒーと煙草とお酒。…と、もふっとするもの。基本甘い物はあんまり好きじゃないけど、飴ちゃんは、別。あとは…人。好きじゃない。」
と答えておいた。
「そっか。じゃぁ、まずは楽しむ事が先か!楽しかったら、そのうち好きになるもんな!」
そういってニカッと笑うエースは、本当に太陽みたいですごく眩しい。
かと思うとニヤリ、悪そうな顔になると俺についてこぉぉぉぃぃい!!!
とか叫びながら、私を連れて部屋を飛び出した。