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□〜隊長様〜
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冗談じゃない。
掃除くらいなら出来るけど、私は基本片付けが苦手で、故に荷物もほとんど持たない。のに、人の、ましてや年頃の男の子部屋掃除なんて、何が出てくるかわかったもんじゃない。
それに、昨日の夜の事とかもあるし、密室に二人っきりは避けたい。
そう思った私は秒速の速さで返事をする。
「お断り!!」
「即答かよ!!」
と、断られたのに、なんだか嬉しそうなエース。
「残念だったなーっ!!自分の部屋の掃除くらい自分でしろっつの!!まなみちゃん、今日は俺が案内とかしてあげるよー☆」
とゆってきたサッチ。
まぁ、キッチンのお手伝いするのもいいか、なんて思ってたら、
相変わらずニコニコしながら、エースが
「でもなぁーっ♪即答でも、ダメなんだなぁーッ♪だってなぁ、まなみって何番隊所属だっけかぁ?あ、二番隊だったよな、てことは、ナンだ、お前、俺の部下なんじゃん?隊長命令は絶対だからなーッ♪」
なんて言ってきた。
な ん だ と ? !
「え、こんな時に隊長命令とか発動できるの??ずるいんだけど?!嫌なんだけど?!」
そういって頭にのったパイナッ…よいよい隊長に向かって懇願の目を向けるも虚しく
「…若干目線が高くねぇかよぃ」
と低い声で唸られてしまい、誰も助け舟は出してくれなかった。
こうなっては仕方ない。
出来るだけ自分が掃除する時間を短くすればいいんだッ!!
そうだ、エースに先に色々と片付けだけやってもらって、そっから掃除だけ手伝えばいいんじゃない?私ってば冴えてるー♪
なんて思考を巡らせていた私には気付くことは出来なかった。
私の思案顔をみて、ゆったりと口の端を上げて微笑む素敵なにぃーねに…。
「エース、私ほら、タバコ吸うのはね、外せないからさ、先に掃除して…
「まなみ、そう言えば、自分の煙管欲しかぁねぇかぃ?昔、俺の使ってたのでよければ、愛で方も教えてやりながら、組み立ててやろうかと、昨日探しててなぁ…」
「…!!!!ほら、エース、さっさと掃除終わらすよ!!お昼までには終わらして、美味しい煙タイ…じゃなかった、エースだって仕事しなきゃでしょ?!早く早く!!」
そういって急かしながら、まだご飯を食べていたエースの腕を取って席を立った。
慌てて口の中一杯の食べ物を飲下すと、
「ぅお?!待てって!!」
とか言いながら、私に腕を引っ張られながら走って食堂を出て行った。