短編

□ファーストコンタクト
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職場の異動人事により海外出張から日本に戻った私、城ヶ崎麗那



移動に伴い引っ越しのため10日の特休を無駄にしたくないと荷造りから帰国、荷解きまで3日でやってのけた

うん、我ながらスピードも仕上がりも完璧



今まで仕事人間として恋愛、友情なんかはご無沙汰だったが、その分仕事ではかなり大きな企業でそこそこの役職にまで上り詰めつことができたが…









『や、てか私もうすぐアラサー、三十路…!?』








気づいたら結婚適齢期も後半

たらりと冷たい汗が頬を伝った









城ヶ崎麗那、本日より恋愛に力を注ぐ所存であります。























とは言ったものの、贅沢して一人暮らしには広すぎるマンションの自室に置いたお気に入りのソファーで頭を悩ませていた私だったが、結局のところ何も案は出なかった



そりゃまともに恋愛してたのなんて学生以来、もう10年もたつ

しかもあのころと違って出会いがない、いや、会社は男多いんだけど、わたしより上の役職についてる男って大体年上、もしくは私同様、女の子には目もくれず、ひたすら上を見てきたがり勉くらい


いやだ、女慣れしてないもっさい男なんて…









『うん、考えても答えなんて出てこないし
気晴らしにお酒でも飲みに行こう』





うん、そうしよう





心の中で恋愛は明日からと強引に答えを導き出して、近所のバーへと歩を進めた







あれ、一人でお酒煽ってる女って男からしたらどうなの?
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