忍おんだお!

□三章 私たちの力
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《1話 職場体験》




「これからプリントを配るから前の人は後ろに回してね」

「あ、あの、山田さん、これ」

『あ、はい』




夏フェスから半月。私はまだクラスに馴染めなかった。畜生…

ん?職場体験?そんなイベントは聞いたことないぞう
何やろうかな……


ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ




『ぬはぁっ!?』

「Σな、なに!?」

『あ、気にしないで!』

「そ、そう?」

『あははー……』




ビックリしたぁー……急に携帯が震えたんだもん。マナーモードにしといてよかったあ

ピッ

あ、勘ちゃんからだ。えっと、“職場体験はどこにするの?俺たちは楽器屋にするけど”

ほう、じゃあ私もそうしよっと。私は軽音部以外の同じ学年の知り合いはいませんからね




「では、そろそろ後ろから集めてきて」

「あの、山田さん?」

『…………』

「え?あの山田さ、ん?」

『……』

「はい、山田携帯没収」

『Σうわっ』

「授業中に携帯出すのが悪いのよ」

『ああ…』




まだ四時間目だぞ……ありえない。ありえんてぃ

あ、昼になった。2組に行こっと




『雷蔵、三郎、ハチ』

「あ、夢子ちゃん」

「腹減ったよ早く行こうぜ」

「勘右衛門たちは先に行ってるって」





私の隣のクラスは2組だから2組と一緒に1組の勘ちゃんと兵助のところに行って皆で一緒に屋上で食べるのだあ。仲良しこよしなの




ガチャ



「あっつーーーー!!」

「うげぇ」

「考えてみたらまだ9月に入ったばっかりだもん」

「まだ暑いよな」

『でも、この暑さは考えられない』

「あっちの日影に行こうぜ」

『うん』




少し影が出来ているところに移動をした。あいやぁ…日影でも暑いな……
あ、今何時だろう?




『ねえ。今何時?』

「今は12時ちょい前だよ」

「自分の携帯で確認すればいいだろ」

『携帯、取られたんだもん』

「はっ!?まじで!?」

「間抜けだな」

『三郎うるさい!勘ちゃんがメールするのが悪いんだよ!』

「俺のせい!?」

「取りあえず夢子には放課後まで連絡できないんだな」




ハチが唐揚げをほうばいなが言った。ちょっ、口にはいてた物が飛んでくるんだけど



「あれ?あの人って先輩の」





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