夢の世界へ

□3 ドードーさん
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歌声が聞こえる

誰が歌を歌ってるのかな




『およよ?』




男の人?

て、…え?
なんで岩の上で?




『あの、』

「ふぁ?」

『白ウサギさんを見ませんでしたか?』

「………」

『………』

「………」

『……えっとー』




こっちを振り向いたまま無表情で私を見つめている
最初は反らそうと思ったが、なんだか私の中で負けるものか!と、変な意地を張り見返している




「んふ」

『!』




あ、ふにゃって笑った
可愛い……




「こんにちはお嬢さん」

『こんにちは。あの白ウサギさんを』

「俺はドードーの尾浜勘右衛門。みんな勘ちゃんと呼んでいるよ」

『そう』

「名前は?」

『アリスよ』

「そうか!アリスか!」




満面な笑みをして、尾浜勘右衛門と名乗った男は私に背を向けて、また歌いだした

私の質問にまだ答えて貰ってない




『あの!白ウサギさん見ませんでしたか?』

「白ウサギ?あー、うーん」

『…………』

「そうだなー。これからこの岩の周りを皆が歌いながら回るんだけど、たいきれれば教えてもいいよ」

『本当に!?』

「うん。ほら、みんな来たから」




すると小人たちが走ってきた
さっきの子たちもいる

すると、歌を歌いながら尾浜さんの乗っている岩の周りを回りだした




「何してるんだ?早く回れ」

『え?あ、きゃあ』




どこからか水の並みが現れた
私は飲み込まれて岩に頭をぶつけてしまった




『いったー。何で急に並みが現れるのよ!』

「ほらほら早く回れー」

『もう!いいわ!』

「こらこら何処に行くきだ!?」

『白ウサギさんのところ!』

「宛もないのに?」

『…………』

「いいじゃん。白ウサギなんてさ。ここで楽しく歌を歌って踊ろうよ!」

『ダメ!私はイケメンだった白ウサギさんの名前だけでも知らなきゃいけないの!』




すると尾浜さんはピクッと動いた。小人たちは何処かへ行ってしまったのか姿は消えていた




「ふーん。イケメンねぇ」

『そう!だから追いかけてるの』

「へー」


グイッ


『うわっ』

「俺じゃダメかね?アリス」

『ふぇ?……あ!白ウサギさんだ!!』

「ちっ」

『まって!白ウサギさん!』




私は白ウサギさんを追いかけに森の中へ入っていった
尾浜さんの手を振り払って

んにしても、イケメンだな
あの尾浜さんも……




歌うイケメンの狙い相手




「アリスか…ほしいな」




白ウサギさんが入っていった森へ入ってみると、見失ってしまいました

あー、どこへ行ってしまったんだろう





ドードー鳥さん→尾浜

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