イナゴBL、NL小説

□チョコレートみたいに甘い、
1ページ/1ページ


※一個前に書いた蘭マサバレンタイン小説と少し関連してます。
なので蘭マサ要素も入ってます。
京天と蘭マサがバカップル





「ほら天馬、あとは冷やすだけよ、よかったわね」
「うん!」

にこっと笑って、冷蔵庫にチョコを入れてくれた秋姉
秋姉は、俺にチョコ作りを教えてくれた

「手作りだなんて、本命チョコかしら?」
「へ?…う、うん///」
「あらあら、じゃあちゃんと渡すのよ?」


バレンタインの日、チョコを持って学校に行こうと木枯らし荘から出るときに
「頑張れ天馬〜」
と笑って応援してくれた



本当は女の子から男の子になんだけど
俺は男の子だから逆チョコになるのかな?
でも相手も男の子の場合はなんなんだろ?

なんて頭の中で色々考える中
やっぱり剣城の事が頭に浮かんだ


「受け取ってくれるかなぁ…剣城…//」


剣城、俺の大好きな恋人です




「はい狩屋!」
「え、あぁ、ありがとう?…なにこれ?」
「友チョコだよ友チョコ!」
「友チョコって…」(女子かよ)
「剣城にも渡したいんだけど…どこいったか知らない?あと剣城だけなんだー」
「剣城くん?ごめん、知らないや」
「そっか!ありがと!」

そんなやりとりをして、剣城を探す
どこいったんだろ?
と探していたら、いた!…んだけど、何故か女の子に囲まれている

「剣城くんこれ」
「………」

剣城って、モテるんだぁ
女の子からたくさんチョコを貰ったらしい剣城
そうだよね、剣城みたいなかっこいい人にはみんなあげるよね普通


「…松風?」
「えっ!?あ、剣城っ!」
「…?」

いつの間にか近くまで来ていたようで
チョコを袋いっぱいに詰め込んで歩いてきた剣城に話しかけられてびっくりする

「え、えっと、その、あの」

どうしよう
剣城、こんなにチョコ貰ってて
俺があげても意味ないかな
もういらないかも

「…松風?」
「な、なんでもないっ」

ぴゅーっと、剣城の前からダッシュで逃げた


****

「はぁ…思わず逃げてきちゃったぁ」

渡せばよかった
でもやっぱ恥ずかしいし!
…このチョコどうしよう

「…天馬くん?」
「え、あ、狩屋」

教室に逃げ込んで落ち込んでいると
狩屋が教室に入ってきた

「どうしたの?」
「え?いや、あの、その…」
「ははーん、剣城くんに渡せなかったんだー?」
「へ?」

狩屋は、最初に出会った頃の柔らかい表情はどこにいったのか
きらーんと目を光らせて
遊び相手を見つけた子供みたいに楽しそうに話しかけてくる

「な、なんでわかるの?!」
「だって、そのチョコ、剣城くんに渡したかったんでしょ?俺にくれた友チョコと明らかに大きさとか違うし、なんか、心こもってんだもん」

それに、恋人にあげるのは普通だろ?
なんて楽しそうに笑うので
少し恥ずかしくなった
というかなんで恋人だって知ってるの?
と聞いたら
二人の行動見てたらバレバレだし、むしろ隠してたの?
と言われたのでもっと恥ずかしくなった

「…剣城…女の子からたくさんチョコ貰ってて…俺からあげてももういらないかなー…とか思っちゃって…」
「…うーん、俺もさ、霧野先輩に手作りチョコあげたんだけど…霧野先輩もたくさんチョコ貰ってて、恥ずかしいしあげるのやめようかなって思ったけど、本命からのはすごく嬉しいって、言ってくれてさ?その、なんていうか、気持ちが大事なんだと…思うんだけど?…なーんて」
「で、でも、剣城が俺からのチョコ嬉しがるかな?」
「…そりゃ、気持ちこもってりゃぁ嬉しいんじゃねーの?てか恋人からチョコ貰って嬉しくない奴なんていないでしょ」
「…そっか」


気持ち、かぁ


「…天馬くん?」
「…うん…ありがとう狩屋!自信ついたよ!!」
「そ、そう?ならよかった」
「うん!じゃあ渡しにいってくるね!!」
「頑張れ天馬くん」


そうだよね!
気持ちだよね!!



「剣城ーっ!!」
「…松風?」

いきなりどうした?
と大量のチョコを抱えて首を傾げる剣城

「あのね!その!…こ、これっ//」
「…これ」
「て、手作り、したんだぁ///」
「手作り…」
「その…剣城たくさんチョコ貰ってるから…あげるのやめようかと思ったんだけど…その…///」
「…そうか…ありがとう」


あ、剣城が


「笑ったぁ//」
「な、なんだよ」
「剣城笑ってくれたぁ、嬉しいーっ///」
「お、おい、なんで泣いてんだよ」
「剣城〜////」
「…ありがとうな……あと、これ」
「へ?」


剣城から、俺に差し出された箱
「チョコ…俺からだ//」
そう言って渡してくれた

「嬉しいよ剣城!ありがとぉ///」
「あぁ」
「もったいなくて食べられないよ〜//」
「た、食べろよ?」


剣城から貰ったチョコ
すごくすごく嬉しくて
大切に食べなきゃな!
って思って大切にしまった


「松風…その、うまく言えないけど、本当に嬉しかった//」

そう言った剣城の顔は赤くて、近くて、

「つ、剣城?!!/////」
「ほら、行くぞ//」
「ちょ、なに今の?!!剣城〜/////」


すごく恥ずかしかったけど
嬉しかった


そのキスはチョコレートみたいに甘かった



end

後日。

「マサキ〜♪」
「…///」

「…あいつら、部活ほったらかしていちゃいちゃしやがって…部活やれよ…」
「剣城〜!」
「な、なんだよ」
「俺たちも名前呼びしよーっ!」
「?!」
「京介っ!」
「…お、お前なあ」
「きょうすけ!!」
「お、おい」
「京介京介〜」
「あーもうわかったよ!天馬!」
「きょーすけー///」

「……お、俺は、キャプテンとして…ちゅ、注意を…うぅ…きりのぉ」
「し、神童、泣くな、俺が悪かった」
「ちょ、霧野先輩ー!」


だから部活やれ


おわれ。


いちゃいちゃバカップル(京天と蘭マサ)を注意できない神童くん
すぐ泣くめんどくさい神童さん大好きです
また泣けばいいです

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ