キミがいた。

□29話ボツネタ
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※29話で書く予定だったけど、ちょっとアレかな(アレって何)と思ってボツにした部分





「悪い人ですね、あなたは。この国のために、
一体どれほどの力≠集めるおつもりですか?」

「…そういうなよ。取れる札は全て取るさ。
彼女は迷宮攻略者≠ナあり、煌帝国皇女だ。いつか、必ず役に立つ!」



そう言うシンドバッドはいつもの笑みを浮かべず、
真剣な表情をしていた。



「バルバッドでの大きな収穫のようにですか?」

「ああ。アリババ王子に…ファナリスのモルジアナ……。」



第7迷宮攻略者のアリババ。
そして、戦闘民族ファナリスのモルジアナ。



「そして何より…マギ≠フアラジンとアルシエル…!」



迷宮を出し、王を導くマギ。
なぞに包まれし、四人目と五人目のマギ、
アルシエルとアラジン。



「彼女は…はじめは無理かと思ったが、運がいい。
このままいけば、彼女もこちらに力を貸してくれるだろう。」



確かに、彼女の実力は申し分ない。
こちら側に付けば、どんなに嬉しいことか。
だが、そう語ったシンドバットを見るジャーファルの表情は悲しげだった。



「シン=c。たまには、いいのですよ?」

「何がだ、ジャーファル。」


「あなたはシンドリアの王で、七海の覇王…ですが、その前にただの男、ただシンドバットなんです。」



シンドバットの瞳を見てそう告げるジャーファル。
だから、強がらないでください。と。
しかしシンドバットは、いつもの笑みを絶やさなかった。



「…わかってるんですよ、好きなんでしょう?」

「誰のことかな?」


「まだ認めないんですね…彼女ですよ。いつも目で追ってます。」



ジャーファルがそう言うと、
崩されなかったシンドバットの表情が、
一瞬だが驚いたような表情をした。

ジャーファルの言う彼女とは、アルシエルのことである。


真剣なジャーファルの瞳を、
シンドバットも真剣な瞳で見つめる。





「…いやだなぁ!ジャーファルくん!」

「痛いです、シン。」



が、しかし。
シンドバットはすぐにいつもの笑みを浮かべ、
ジャーファルの背中をバシバシと叩く。



「彼女は美しいからね!つい目で追ってしまうんだ!!」



これで誤解はとけたかな?
そう言って、歩みをはじめるシンドバットの背中を見て、
ジャーファルは深い溜息を付いた。





「…そんな嘘、バレバレですよ。」






以上、29話でボツにした部分でした。
最近のマギはどんどん話が難しくなってますね…。
シンドバットもいろいろと裏でやっているようですし。

この話のシンドバットは表は良い人だけど裏がある悪いおじさんになってしまっているような…。
夢主が煌だということもあってですかね。
煌にはシンドバットのような女たらしキャラ
(紅覇もぽいですけど、あれとはまた違う感じのたらし)
がいないので、また番外編で夢主との絡みを書きたいですね。

 

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