紅に溺れる青
□あだ名を考えよう!
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「キセキ+さつきちゃんのあだ名を考えよう。」
「「「……は?」」」
え、なにその反応。
なんでそんな何こいつとうとう頭イカれたか
みたいな目してんの?
「おい妃…。とうとう頭わいたか?」
「はっ!?てめーにだけは言われたくないんだけど!?」
これでもテストずっと3位キープしてますけど!?
緑間と赤司には負けるけどさ…。
万年赤点または赤点ギリギリのバカに言われたくないし!!
「…それにしても急になんなのだよ。」
「でも面白そうっス!!」
私の見方は黄瀬だけなのか!!
※今、体育館には青峰・黄瀬・緑間・妃しかいません。
「暇だし!いいじゃん!!」
「じゃあまず俺の決めてほしいっス!!」
黄瀬のあだ名か…。
なんだかんだいって、青峰も緑間も考えている。
…暇だもんな。
「黄瀬…黄色……。」
「単純…馬鹿…。」
「……犬?」
「じゃあバカ犬!!」
「……酷いっス!!!」
えー。
ピッタリだと思うんだけどなぁ…。
「じゃあなんちゃってモデル≠ナいいっしょ。」
「なんスか!なんちゃって≠チて!!立派なモデルっスよ!?」
「もうここは屑≠ナいいのだよ。」
「それ一番ひどいっスよ!!!」
犬が鳴きはじめちゃったよ。
「漢字違うっス!!」
…訂正、犬が泣きはじめちゃったよ。
「んじゃあ次緑間ー。」
「草。」
青峰が即答した。
「なんなのだよそれは!!髪の色だけだろう!?」
「草食系男子の草も兼ねてるんじゃないのー?」
いやー、でもリアルにありそうだわ。
ミドリマソウ。
漢字にしたら緑間草だね。
なんか徒然草みたいな。
「もっとマシなものがいいのだよ!」
「じゃあ…雑草・メガネ・下睫毛・なのだよ……。」
「最後のはただの俺の口癖なのだよ。」
「だから言ったのだよ。」
「似てるっ…!!」
緑間草っぽくキリッとした表情で声マネしながら言うと、
後ろで青峰がおなかを抱えて笑い出した。
「じゃあ青峰はバカ峰なのだよ。」
「いや、ガングロでもいいでしょ。」
「いやいや、クソ峰でもいいっスよ。」
私たちの言葉に、
グサッっと青峰の心が傷ついたのがわかった。
「あー、でもエロ峰も捨てがたいかなー。」
「あ、ソレいいっスね!俺ソレに一票。」
イエー、と黄瀬と盛り上がっていると、
急に首に違和感。
「テメェ、人が黙っててやるとチョーシこきやがって…。」
見上げてみると、青峰が後ろから抱きしめるようにして
私の首に腕を回しておりました。
「ホントのことだしー。」
「だからっておm…」
「妃。紫原はどうなる?」
「あっくんはあっくんだよー。」
青峰のことばをかぶせて、緑間が話を振ってきた。
青峰は少々放心状態です。
「さつきちゃんはー…女神☆だねっ!!」
「……お前変な趣味してるよな。」
エロ峰には言われたくないんだけどね。
自分がおかしいことは百も承知ですとも。
でも
さつきちゃんがかわいすぎるのが悪いんだ!!
「テツくんは影ですね。」
「じゃあ、赤司はどうなんだよ。」
青峰が話を振ってきた。
「何言ってんのー。赤司はもちろん厨n…」
「俺はもちろんなんだって?」
一瞬で、顔から血の気が引いていくのがわかりました。
おそらくしなくともそこにいらっしゃるのは
何様俺様赤司様なわけでありまして、
そんでもって赤司様の言うことはー?絶っっっ対ー!!なわけでありまして…。
そんな赤司様に厨:ピー:なんて言うなんて自殺行為のほかないわけでありまして…。
「俺が…なんだって?」
「中学生とは思えないほど素敵だなーって…アハハ…。」
――次の日の練習で、さんざん赤司様にこき使われる結果となりました。
END