夢小説

□お前は俺の妻だろ?
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改めて、椿が差し出した自分と同じ手帳を見れば、真選組統括指揮官とはっきり書いてある。

統括指揮官ともなれば局長である近藤よりも上。

近藤から早朝会議で統括指揮官が結成以来初めて屯所にやって来ると騒いでたのを思い出した。



俺はてっきり男だと思ってたが……
まさか、コイツの嫁だとはなぁ。



チョコレートパフェのクリームを口はしにつけている銀時を見て肩を落とす。

「ってーことはなんですかぃ?椿さんは屯所で暮らすんですかぃ?」

『え、えぇ…そのつも「ダメに決まってんだろ。お前何年家空けてると思ってんだよ。いなくなって三年だぞ?ふざけんな…しかも、久々に亭主の顔見たら男共の巣窟に住むだぁ?離婚されてーのかよ、お前は」

「「「「……………」」」」

椿の言葉を遮り、いつもの銀時からは想像すらわかないほどの亭主関白さと口調の冷たさにその場の四人は唖然とした。

『り、離婚だなんて……仕事柄仕方ないじゃないですか…それに稼がないと「うるせー。俺が稼いでないっつーのかよ?お前一人くらい食わしていけるくらいは稼いでんだよ。それとも帰って来たくない理由でもあんのか?」

断固として反対する銀時に少し怯えたように身を引いた椿に土方と沖田はどこか違和感を感じた。

『いえ…帰りたくないわけじゃ「だったらうちで暮らせ。何もこいつ等んとこまで遠いわけじゃねーんだしよ。っつーことで、帰るぞ」

『は、はい!!では、土方さんに沖田さん…また明日』

「えっ?ちょ、ちょっと待ってくださいよ〜銀さーん!!椿さーん!!」

「待つネ!!椿を勝手に攫ってんじゃねーぞ、天パ!!」

銀時達の後を追うように去って行った一行を見て呟く。

「………ありゃ〜旦那と何かありやすね」

「何かっつーより、椿を見るあいつの目と、俺等と椿が話す時の俺等を見るあの目……どう考えてもやべーだろ」

土方と沖田はこの短い時間の中である事に気づいていた。

銀時が椿を見る瞳は愛おしい妻を見る瞳とは違っていた。
愛おしいを通り越した何か別のもの……

そして、椿と話す自分達を見る目は一瞬だが、とても冷たい瞳をしていた。

「………椿が旦那にも言わずに真選組に暮らそうとした理由が何となくわかっちまった気がしやすんですけどねぃ」

「………仮にも椿はあいつの嫁なんだ。下手に首を突っ込まない方がいい」

そう言って煙草に火をつけるのを横目に、椿が出て行ったドアを見つめた。
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