世界一初恋
□おめでとうを、貴方に
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チクタクチクタクチクタク…
どうしよう…
あと1時間半で今日が終わってしまう。
目の前の箱とかれこれ3時間ほどにらめっこしている俺。
「…思わず買っちゃったんだけど。」
だからって渡せる訳ないだろ!
何考えてんだ、俺!!
そう。
俺の目の前にあるのは高野さんへの誕生日プレゼント。
…なのだが。
「ハァー。何で買っちゃったんだか…」
高野さんの喜ぶ顔がみたい…なんて、そんなことを思ったんだよなぁー…
「…でもせっかく買ったんだし………」
チクタクチクタクチクタク…
一定のリズムを叩く時計の音に急かされるように俺は覚悟を決め、部屋を出た。
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