たんぺん
□届かない思い
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「ごめん。別れて」
「えっ……?」
そう言われたのはわずか二日前。
大好きな士郎。
初恋の士郎。
学校で楽しみがなくなった。
魂が抜けたようにこの二日間過ごした
━放課後
「ミラ、お前振られたって本当かよ。」
急に話しかけてきたのは風丸。
こいつもまたかっこいいんだな。
士郎のほうがかっこいいけど…
「なんで知ってるの?」
「それは…噂?」
「いや、なんで疑問形?」
「とにかく別れたのかよ。」
「それは……」
振られたと言ったら振られたけど
それを口に出したら、泣きそうで嫌だった。
「なんだっていいじゃん!ほっといてくれる!!?」
「お前なんで怒ってるんだよ!」
触れないで
私だって意味が分からないんだから…
なんで振られたのか
それをなんで風丸が探ってくるのかが分からない。
なんなのこいつ。
そんなこと聞いてバカにしたいの?
「とにかくなんでもいいでしょ。」
とにかくここの場所から逃げたかった。
私は急いで帰ろうとした。
「ミラ!」
「!!?」
急に風丸が抱きついてきた。
「ちょっと何!?はなしてよ!」
「好きだ!」
●●