恋に落ちたステラ

□緑のアイツがやってきた!
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『うっわぁ星が近い…!北海道って素晴らしいね!』


特訓も終え、夕飯も食べ終え、あとは明日に備えて寝るだけ…なんだけども。
空に輝く星を見るとやっぱり我慢できなくて、みんなが寝た頃を見計らって外に飛び出した。


「鈴音…?」

『あ、吹雪君。まだ寝てなかったんだ』

「うん。ちょっと眠れなくて、」

『うんうん、よくあるよね眠れないとき!そんなときには僕と一緒に星でも見ない?』

「星…?」

『うん、天体観測ってやつ!』

「じゃあ、そうさせてもらおうかな…」


そう言うと吹雪君は僕の隣に腰掛けて、二人で満天の空を見上げる。


『北海道って星が綺麗だよね!』

「そう、かな…?」

『うん!こうやって手を伸ばしたら星に届きそう、』


空に向けて手を伸ばすと本当に星が掴めてしまいそうなほどに近くに感じる。
掴めたらいいのになぁ、なんて。


「くすっ、」

『え、僕なんか可笑しいこと言った?』

「いや、本当に星が好きなんだなぁって思って」

『そ、そう…かな?』


なんというか、吹雪君に言われると照れる…。
今の僕、顔赤いんだろうな。


「あはは、顔赤いよ?」

『う、嘘っ!』

「はは、可愛いなぁ」

『か、可愛っ…!?』


なんか、調子狂うなぁ…。
いつもの僕じゃないみたいだ。


『そっ、そろそろ寝よ!』

「そうだね、戻ろうか」

『ぅ、吹雪君…笑い過ぎ』

「ごめんごめん、…ははっ」


みんなの所に戻った後も吹雪君は寝る直前まで笑っていた。


***



あれから数日、ついにジェミニストームが白恋中へとやってきた。
久しぶりにリュウジのレーゼ口調を見て噴き出しそうになったのは秘密ってことで。


『っ、あっははははは!お腹痛い腹筋痛い息できない〜っ!』


いや、もう秘密どころじゃないんだけどね。
やっぱり普段とキャラ違い過ぎるよリュウジ…!

「…笑い過ぎよ、鈴音」

『だって、だって瞳子さっ…あはははは!』

「わ、笑うなぁあああ!」


あ、怒った。ちょっと素が出ちゃってるよリュウジ。
顔赤くして怒ってる所、久々に見たなぁ。
って、今はそんなこと考えてるときじゃなくて!


「…いくらやっても同じこと。お前達が我々に勝つことはない」

『負けないよ、僕らは絶対に…勝つ!』


みんなを守るために…!


「意気込んでいるとこ悪いんだけど…鈴音、あなたはベンチよ」

『にゃっ!?嘘でしょ瞳子さん!』

「本気よ。今回の試合ではあなたは出さないわ」

『う、』


さっきめちゃめちゃカッコよくキメたのに試合に出られないとか超カッコ悪いじゃん僕…!
これってアリですか瞳子さんんんん!!



2012.01.07

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