青春クライマックス!

□可愛い(?)後輩
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「せーんぱいっ!」

『げ、狩屋』


嫌な奴に遭ってしまった。


「あからさまに嫌な顔するのやめてくださいよー。傷つくなぁ」

『それ以上近寄るな!半径1メートルは絶対領域だぞ…って抱きつくなぁああ!!』

「うわ、細っ!先輩、ちゃんとご飯食べてる?」

『ひ、ぁっ!…っどこ触ってんだよ変態!!』


力任せに右の拳を狩屋の顔面目掛けてお見舞いするも、いとも簡単にかわされてしまった。


「あっぶないなー。そんなんだから男に間違われるんですよ?せーんぱい」

『余計なお世話!ほっといてよね』

「あれ?…もしかして怒ってます?」

『そう思うんなら今すぐ私の視界から消え失せろ』

「またまたぁ、照れ隠ししちゃってー」

『今の言葉が照れ隠しに聞こえるとかどんだけプラス思考!?』


いや、プラス思考なのはいい事だけどさ!
プラスすぎるのも考えものだと思うよ!?


「先輩の言葉は全部プラスに変換してみせますよ!」

『そんなドヤ顔で言われても微塵も嬉しくないから』

「うわ、冷たいなー」

『二重人格のあんたにだけわ言われたくないね』


サッカー部に入部して早々蘭丸いじめた恨みはまだ残ってるんだからな!


「先輩の前ではいつも素の俺ですよ」

『素の狩屋は所構わず人に抱きつく変態だったんだね、知らなかったよ』

「ただのスキンシップじゃないですかぁー。後輩と先輩の新朴を深めてるんです!
なのにそんなに嫌がられるとさすがの俺も傷つきますよ?…先輩は、俺のこと嫌いですか?」

『う、』


そ、そんなうるうる目で言われると強く言えないじゃないか…!


『べ、べつに…嫌いじゃないけど』

「…ほんとですか?」

『うん』

「〜っ!先輩大好きです!!」

『ぎゃっ!こら、抱きつくなー!』



2012.05.13

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