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□同盟組もうぜ!
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『春奈ちゅわーんっ!』

「はわわっ、名前先輩っ!?」


むぎゅう。愛しの妹分春奈ちゃんに盛大に抱きついた。
あ、ちなみにこれ毎日の恒例行事ね。


『今日もまた一段とキュートだね春奈ちゃん!さっすが私の妹!』

「いつお前の妹になった」


げ、この声はまさか…まさかと言うまでもないけどまさか!


「お、お兄ちゃん…」


はい、そのまさかー!
私と春奈ちゃんがイチャイチャしてるときにジャマする奴なんかこいつしかいねぇよな!うんわかってたよ最初から!


「早く春奈から離れろ名前。お前の馬鹿が春奈にうつる」

『あぁん?誰が、馬鹿だって?』

「お前以外に誰がいる。この万年赤点通知表オール2女が」

『はっ、体育は5ですぅ!ま、万年赤点は否定できないけど…』

「ふっ、お前の取り柄といえばその無駄な筋肉と体力しかないからな。
そんなことよりさっさと春奈から離れろ春奈がお前みたいに筋肉質になったらどうしてくれるんだ」

「お、お兄ちゃんそれは言い過ぎじゃ…」

『そうだそうだー!春奈ちゃんもっと言ってやってちょうだい!』

「は、春奈…お前は名前の味方なのか!お兄ちゃんよりもこの筋肉女の方がいいというのか!」


筋肉女ってなんだよ。
失礼過ぎるじゃないか、ただ平均女性よりすこ〜し筋肉がついてるだけじゃん。
しかも何かこの人半泣きなんだけど。ゴーグルでよくわかんないけど雰囲気がなんか半泣きなんだけど。
めちゃめちゃ笑えるんだけど。


「そ、そういう事じゃなくて…」

「見ろ、春奈は俺の味方だ。わかったらさっさと消え失せろこの筋肉!」


うわーい。ついに女が無くなったよどういう事だおい!
しかも超勝ち誇った顔してんだけどこいつ「無様だなアッハハハハハ」って顔してんだけどこいつ。
さっきまでの半泣き鬼道君どこ行ったんだよ。てかその顔まじでむかつくんだけど。


『あぁーっ!腹立つ!まじでお前腹立つ!』

「はっはははは!負け犬の遠吠えだな」

『は?今なんつった』

「なんだ、事実だろう?」

「っ、もういい加減にして!お兄ちゃんも名前先輩も喧嘩やめないと嫌いになるんだから!」


「もう知らないんだからね!」そう言い残して春奈ちゃんは部室を出て行ってしまった。
取り残されたのは私と鬼道。
まずい、まずいぞこれは。春奈ちゃんは本気だ。
春奈ちゃんに嫌われたら私生きていけないじゃん!
そ、それだけは断固阻止だ!


『よし鬼道、ここは一つ仲直りという名の同盟を組もうじゃあないか!』

「…春奈に嫌われるよりはマシ、か。不服だがその話、乗ってやる感謝するんだな」


こいつどこまでも俺様だなおい。
がしかし春奈ちゃんに嫌われないためだここは我慢よ名前!


『じゃあここに春奈ちゃん同盟成立ってことで』
「あぁ」


こうして無事、私と鬼道の春奈ちゃん同盟が成立した。
ふぅ、一安心。



同盟組もうぜ!

(春奈ちゃーん!仲直りしたよ!)
(ほんとですか?)
(あぁ、俺達は唯一無二の親友だ。なぁ?(おい春奈に近いぞお前))
(うんうん!超仲良し!(お前こそ近いんじゃあああ!))

***
鬼道さんと春奈ちゃんを取り合ってみた。
ここに豪炎寺ぶっ込んだら大変な事になりそうだな(°∀°)b


2011.11.13

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