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□乙女フィルター発動中!
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『おかーさーん!お腹空いたー』


部室でごろごろしてるとお腹が減ってきた。
ということで、ここは雷門サッカー部のお母さんの出番ですな。


『おかーさーん!』

「誰がお母さんだ!」

『風丸』

「即答だなおい」

『てへっ★』

「言っとくけど全然可愛くないからな」


いやんもう風丸ったら。照れ隠ししちゃってー。
そんな所もまた可愛いんだけどね!


「いや、照れ隠しとかしてないから」

『むふふ、わかってるよー』

「いや、わかってないだろ明らかに勘違いしてるだろ」

『わかってるよ、風丸がツンデレってことくらい』

「つん…?何だそれ」

『またまたー、知らないフリしちゃってー』

「なぁ、さっきから会話がいまいち噛み合ってないんだけど」

『そんなことないよー。あ、飴チャン見っけ!』

「助けてくれ円堂!名前と言葉のキャッチボールが続かない!」

「何言ってるんだ風丸!キャッチボールじゃなくてパスだろパス!俺達は野球部じゃなくてサッカー部だぞ?」

「お前もか!このサッカー馬鹿キャプテン!」


「お前に助けを求めた俺が馬鹿だったー!」と叫びながらまるで少女漫画のヒロインの様にキラキラと涙を溢しながら風丸は風の如く走り去って行った。
おぉ、さっすが元陸上部!速いねぇ…!


「おい、名字。お前また風丸泣かしたのか?」


途中で純情乙女風丸とすれ違ったのであろう染岡君が部室に入って来た。
っておいおい、「また」とは心外だなぁ染岡君よ。
今週はまだ今日を含めて3回だけさ!


「…あんまり苛めてやんなよ」

『だって風丸可愛いんだもん。その辺の女の子より乙女なとこあるし』

「それは…まぁ、否定できねぇな」


頬をぽりぽり掻いて染岡君は苦笑い。
すると部室の入り口からカタン、と物音が。


「染岡まで…っ、お前だけは信じてたのにー!」

「あ、おい風まっ…!」


あ、やっぱり風丸だった。
おうおう、乙女フィルター発動しちゃってるよ。
こりゃ相当なダメージ与えたね染岡君。


『あーぁ、染岡君が泣かしたー』

「なっ、俺かよ!?本はと言えばお前がっ」

『えぇっ私だけのせいなの染岡っち!これは2人の責任でしょう!?』

「そ、れはそうだけどよ…。てか染岡っちってなんだよ気持ち悪ぃ」

『2人で風丸慰めに行くよ!染岡っち!』

「俺の話聞いてた!?おい!」

『よし行こう!今すぐ行こう!風丸ぅー今行くよー!』

「俺今すっげー風丸の気持ち分かった気がするわ!」



乙女フィルター発動中!

(風丸ごめんね!染岡っちも反省してるから赦してあげて?ね?)
(っておい!全部俺のせいかよ!)
(…うん。許す……)
(((か、可愛っ…!)))

***
風丸はお母さんであり純情乙女ですねw
そしてどこまでも損な役回りの染岡っち。ごめんよ(´・ω・`)
ちなみに最後の心の声は夢主ちゃんと染岡っちのダブルです★←


2011.11.13

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