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□可愛いなんて言わないで
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『立向居くーん!』

「ぅ、わ!」

むぎゅううぅ。
立向居君に抱きつく。うん、落ちつく。


「く、苦しいです名字先輩…」

『はっ!ごめんごめん!』


危うく立向居君を窒息死させる所だった。
恐るべし私の腕力!


「いえ、あの…大丈夫、です」


かあぁ…、と頬を赤く染めて立向居君は言った。
ああもう何この子可愛すぎる!


『可愛いなぁ立向居君は、』

「かっ可愛くなんかないです!」


可愛い、と言った瞬間に顔を曇らせる立向居君。
最近はいつも、そうだ。
不思議に思って本人に尋ねてみると、


「可愛いって言われて喜ぶ男なんていませんよ」


と返ってきた。
確かに、立向居君の言う通りだ。
可愛いと言われて喜ぶ男はいないんだろう。
でも、でもね…


『ねぇ、立向居君』

「何ですか?」

『私ね、普段の立向居君は可愛いなぁ、って思うんだ』

「…う、」

『でもね、サッカーしてるときの立向居君は…すごくカッコいいなーって思うよ?』

「へ、」

『可愛い立向居君とカッコいい立向居君、どっちも私は好きだよ』

「ぇ、あの、好っ…!?」


ぼふんっ、立向居君は顔を赤くして硬直してしまった。



可愛いなんて言わないで

(あはは!顔赤いよ?立向居君)
(誰の、せいだと…!)
(可愛いなあー)
(っ、可愛くなんかないです!)

***
立向居君可愛いよもぐもぐ(*´∇`*)
純粋っ子ちゃんは大好物ですbb←


2011.12.23

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