危険無法地帯

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 ―― 転校して来て2日目…



 今日も昨日通り普通に学校に
 来てみた。



 ……のも束の間、

  「「涼香ちゃーんっ!」」

  『……きゃあーーっ!』



 朝から何故か追われるはめに。



  「胸揉ませろーっ」

  「下着見せろーっ」

  「ヤらせろーっ」

  『絶っ対にいやあぁぁ!』





 あぁもうっ、どこまでついてくるの!?



 私は必死に階段を上った。





 そして今更気づいた。

 ついた場所は屋上、
 つまり逃げ道はない。





  「観念してこっち来いよ」



 いっぱいの男の中の一人がこっちへ
 近づいて来る。



  『い、いやっ!来ないで!!』





 どんどん後退ると、



 ドンッ―



 もう後ろにはフェンスの壁。





  『あっ……!』

  「ははっ、捕まえt」

 山「おい、お前ぇーら…」

  「「『!!?』」」






 一斉に声がする方へと目を向けた。



 山「よくも……、よくも俺の
  睡眠を邪魔しやがって…。
  ただで済むとは
  思ってねーよな(ニヤ)?」

  「お、お前は……」

  「山田涼介……!!!」

 山「えっ、俺が何?」





 えっ……、この人が学校一強いと
 言われているあの山田涼介??!



  「なっなんだよ!!後輩の癖に
  強いからって調子のんな!」

 山「へぇー、随分強気じゃん。
  …そのわりには震えてるけど」

  『………』





 わぁ、すごいっ!めっちゃ山田くん
 冷静なんだけど。



  「こ、この野郎っ!」



 一人の男が山田くんに殴りかかった。





 ボンッ―





 すごく重い音が響いた。



 本当に殴ったんだ。

 うわぁ〜、かなり痛そうだったけど
 ……大丈夫なのかな?





 山「…はっ、これがお前の本気で
  殴ったパンチ?
  痛くも痒くもねぇーんだけど」

  「うわ……っ」

 山「笑わせんなよ、殴るならもっと
  本気出せよ!こんなお子ちゃま
  パンチなんかで倒れるほど俺は
  違ぇんだよ!」





 ボンッ―



 山田くんは殴った相手に向かって
 一発パンチを喰らわせた。

 そいつは一発でK.O!





  「「…わ、うわぁーーっ」」





 その光景を見た瞬間、一斉に
 私を追いかけてきた人達は
 凄まじい速さで逃げ去った。



 
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