文箱
□男達の歓談〜再び〜
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真島「ちょ!なに、あんた。急に出て来て。しかも『ふっ』てなに、『ふっ』って!!」
斯波「おお、藤田か。その様子だと何か分かったようだな?」
瑞人「待ってたよ、藤田」
秀雄「遅かったな」
真島「え!?どういうこと!?つか、驚いてるの俺だけ!?」
瑞人「で、何が分かったんだい、藤田」
真島「無視!?」
藤田「やはり予想した通り、姫様は自らの意思で天海邸に滞在しているご様子です。しかも夫人と姫様は大変仲睦まじいようで…くっ…」
斯波「…そうか。どうしたものかな。流石の俺でも夫人が相手では迂闊に手が出せん」
瑞人「困ったね…。他に何か分かったことは?」
藤田「いえ、他は特に…。天海邸の人間は口が硬く、内情を漏らす者もおりませんでした。漸く幾らかの金銭を握らせて分かったのは、既に聞き及んでいたものとほぼ同じ内容のものでございます」
真島「あのさ、ちょっと…」
秀雄「手強いな、敵も…」
斯波「しかし、どうしたものか。これ以上放っておくわけにもいかないだろう」
真島「ちょっと…聞いてる?」
瑞人「こうなると、あの噂も本当ということかな…」
斯波「噂か…」
藤田「噂…、でございますか」
秀雄「瑞人君。噂とは一体何なんだ?」
瑞人「ああ、それがね…」
真島「っおおい、聞けよ!!どういうことか説明してくれる!?!?全然分からないんですけど!!」
斯波・瑞人・秀雄・藤田「………」
真島「……」
斯波「いたのか、庭師」
瑞人「いたの?真島」
秀雄「いたんだな、阿片王」
藤田「いたのですか、真島」
真島「………、爆破して欲しいみたいだな…」
藤田「まぁ、冗談はここまでにして。仕方が無いので説明してあげましょう。一度しか言いませんよ。その耳かっぽじって、よく聞きなさい。宜しいですね、真島」
真島「…なんか、ムカつくんですけど」
藤田「何から話せば良いのか…。そうですね……。まず、事の始まりとしては、ここにいらっしゃる殿様、斯波様、尾崎様にご命令をいただいて…いえ、私もしたいと思ったからこそ、そうしたわけなのですが。そもそも私がいつから姫様のことをお慕いしていたのかと言うと、あれは確か」
真島「長いよ!!ていうかあんたの思い出話は聞いてないよ!さっさと本題に入ってよ!」