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□――黒龍――
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入学式前日、俺はバイクで学園に向かっていた。服や小物はあらかじめは郵送してあるから手荷物は少ない。財布とか携帯とかな。

それにしても、街からあんま遠くないとは言え、マジで山の中だな。周り木しかねェよ。週に三回は街に下りたいが、夜は結構危なくないか…?


「お、着いた…」


デケェ門の前にバイクを止めてヘルメットを脱ぐ。流石にノーヘル運転はしない。知り合いノーヘルバイク運転してて事故って死んだし。首もとに引っかけていた例の瓶ぞこメガネをかける。ちなみに、俺の今の服装は、白シャツに黒いベスト。んでダメージジーンズだ。いつもの黒ずくめよりかはマシだろ。


取り敢えず、門の横にあるインターホンを押してみる。


「はーい、どちら様ですか?」

「あ、転入生の五十嵐です。本日から入寮します。」

「っ!!五十嵐様ですね、伺っております。只今門を開けますので、暫くお待ちください。もう少しで迎えの者も到着すると思われますので。」


「あ、ハイ。」


迎えとかいらないんだけど。
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