挑戦ですなー…?

□政宗様の嫁取り5〜君の隣で眠らせて…〜
1ページ/91ページ

「お〜…速い速い。」
土埃を上げて一頭の馬が駆けて来るのを、サスケは見張りの塔から眺めた。
「独眼竜の旦那は、相変わらずだねぇ〜…よっと!」
身軽に塔を降り、門番に来客を告げる。
「伊達の旦那はさ、気が短いんだから!ほら、さっさと開けて、開けて!」
「はあ〜…」
納得したようなしていない表情で、門番はゆっくりと開門をする…その隙間を縫うようにして、自慢の健脚で政宗が城内に入って来た。
「お久しぶり!あいっかわらずの健脚ぶりだねぇー…?」
「おうっ!久しぶりだな…」
見上げた政宗の顔色が悪いのと濡れた具足と髪が気になった。
「どったのさ?この季節に"水浴び"でもないっしょ?雨にでも、降られた?」
「ま…似たり寄ったりだ。」
兜を脱いで、政宗はふるりと首を振った。
髪の先から、雫がはねる。
「ああ〜そう。つうかそんなに"びしょ濡れ"で…何して…!」
馬上の政宗の体がぐらりと、揺れた。
「旦那?!」
「………」
馬上から崩れ落ちる体をなんとか受け止め、顔を覗き込む。
「ちょ、ちょっと!大丈夫?!」
政宗はカタカタと身を震わせ、固く目を閉じている。
「旦那?旦那?!」
「さ…むい…」
抱き止めた体が…湿っぽい…それに、額に手を当てると、ひどく熱い。
「な?!ひどい熱あるじゃないよ!」
「………」
政宗の体を抱き上げ、門番に馬をしまうように頼んだ。
微かに…何かを言おうとする口許に耳を寄せる。
「今!それ、いうかなぁ?分かってますって!」そんな政宗の[懐]が…もぞもぞ…と動いた。


政宗様の嫁取り5〜君の隣で眠らせて…〜
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ