浪漫者〜romanticist〜
□追憶のmermaid 〜BURN〜
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『死ぬ"時期"を…選べれば、良いのになぁ。』
"あの子"は…よく、そんな言葉を口にした。
『…それは[自殺]でも…ないと[無理]です。』
私も私で、そんな返答をしていた。
『…うん。"そう"だね…』
さわさわと…気持ちよい中庭の[桜]の下。
[膝枕]の…彼女。
「好き…?」
「うん。好きだよ。」
花びらが無限に降り積もるような[錯覚]にとらわれる。
[永遠]のようにして…
追憶のmermaid 〜BURN〜
その訃報は…忘れた『過去』を連れて来た。
私にとっては[パンドラの箱]。
開ける事を[許さない]…いや[許されない]。
[箱]の鍵のような…
[訃報]は…寒い春先にもたらされた。